米投資銀行JPモルガンチェースのアナリストによると、仮想通貨市場におけるテザー(USDT)のようなステーブルコインのシェアの急増は、今後の仮想通貨価格の上昇を指し示すかもしれないという。

仮想通貨市場時価総額全体に占めるステーブルコインの割合は上昇傾向にあり、JPモルガンのストラテジストによると6月中旬に歴史的な新高値に達したという。JPモルガンは仮想通貨市場アナリストであるニコラオス・パニギルトゾグルー氏を筆頭著者とする新しい投資家向けノートで業界の洞察を提供した。

6月15日にリリースされた投資家ノートは、すべてのステーブルコインのシェアが14%以上に上昇したこと、つまり 「歴史的な新高値を記録し、2020年以降のトレンドを大きく上回ったこと」を指摘した。

「仮想通貨市場全体の時価総額におけるステーブルコインのシェアは急増している。売られすぎの状況が示すように、ここからの仮想通貨市場の大幅な上昇が期待できる」とパニギルトゾグルー氏は主張した。

アナリストによると、仮想通貨市場におけるステーブルコインのシェアが低いことは、仮想通貨の上昇が限定的であることと関連しているという。2022年4月下旬、パニギルトゾグルー氏は、仮想通貨市場全体に対するステーブルコインのシェアが10%から7%に低下したことで、仮想通貨価格が短期的に下落すると予想した。

記事執筆時点では、仮想通貨市場全体に占めるステーブルコインの割合はさらに急上昇し、17%に達している。仮想通貨データプロバイダーのコインゲッコーによると、すべてのステーブルコインの価値は1550億ドルに相当し、時価総額は946億ドルだ。

2022年の第2四半期に全安ステーブルコインの総供給量が大量に減少し、史上最も急激な減少を見たにもかかわらず、ステーブルコインのシェアは過去数週間にわたって拡大している。ステーブルコイン業界は、テラなどのアルゴリズム型ステーブルコインの失敗により、多くのFUDと関連付けられている。テザーのような主要な米ドル建のステーブルコイン発行会社は、セルシウスの危機のような問題の影響を受けていないことを顧客に再確認している。

仮想通貨市場全体の時価総額は今年に入って急落しており、1月に2兆ドルを超えていたのが6月中旬には1兆ドルを割り込んでいる。