ビットコイン(BTC)は9月7日以降、20%も反発してみせ、22,500ドル近くまで上昇した。しかし、イーロン・マスク氏やキャッシー・ウッド氏がデフレ危機の可能性に警鐘を鳴らすなど、長期的にはブルトラップ・リスクが存在するという見方もある。

キャサリン・ウッド「デフレの進行」を懸念
テスラのイーロン・マスクCEOは週末、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げがデフレの可能性を高めるとツイートしている。つまり、失業率の上昇に対して、米国では財やサービスへの需要が低下することをマスク氏は示唆している。

一般的に、現在は利上げがビットコインに悪影響を及ぼしている。FRBがベンチマーク金利を2022年3月のゼロ付近から2022年8月の2.25%〜2.50%に引き上げた時期は、BTC価格が50%超下落した時期と重なっている。

これまでのところ、労働部門は回復力がある。しかし一方で、労働統計局の最新報告によると、失業率は8月の3.5%から3.7%に上昇した。アルファベット(グーグル)でさえ、効率性を維持するために近々レイオフに転じる可能性があるとしている。

しかし、パウエルFRB議長は、インフレ率を望ましい目標値である2%に引き下げるために、中央銀行がさらに利上げを行う可能性があると主張している。

7月時点の米国消費者物価指数(CPI)は前年比8.5%だった。8月のインフレデータは9月13日に発表される予定で、ロイターのエコノミスト調査では、最近のエネルギー価格の下落を理由に8.1%に低下すると予想されている。

現在はFRBのインフレ目標である2%にはまだ程遠く、イングランド銀行元幹部のデビッド・ブランチフラワー氏によれば、ハードランディングにつながるとのことである。したがって、FRBのタカ派的な政策は、マスク氏がデフレについて予測するように、失業率の上昇と経済不況の到来をもたらすかもしれない。

同様に、2030年までにビットコインが100万ドルに達すると見ているアーク・インベストのキャシー・ウッドCEOは、最新のデータを引用し、中古車価格が8月に4%、2022年におよそ50%下落したと指摘した。この指標は消費者需要の衰えを示していると指摘する。

ビットコインはデフレ不況となれば痛みを感じる可能性があるだろう。エコノメトリクスのアナリストは、現金を保有する企業は景気が底を打つまでボラティリティの高い資産に足を踏み入れないだろうと指摘している。

「2020年から2021年にかけて、デジタル資産の分野では新規参入者が拡大した。しかし、市場が減速すると、すべてが停止してしまった」

個人投資家も同様の戦略を取ることができると、フォーブスが支援する投資サービス「Q.Ai」は指摘する。

つまり、借入金利の上昇は、人々の月収を負債返済(住宅ローン、クレジットカードなど)に向かわせ、ビットコインのようなリスク資産への現金配分を減少させることになる。

ビットコインは1万4000ドルへ?
マクロのファンダメンタルズは、特に日足チャートでビットコインの弱気なテクニカルパターンを展開させる可能性がある。

ビットコインは、逆カップ&ハンドルの弱気パターンを形成しているようだ。これは反転したU字型の価格トレンド(カップ)と短い上昇トレンド(ハンドル)からなり、これらはすべて「ネックライン」という共通のサポートレベルの上に乗っかっている。

テクニカル分析のルールとして、逆カップ&ハンドルのターゲットは、以下のように、カップの頂点からネックラインまでの価格差から推定される。

したがって、テクニカルな観点からは、BTCの価格は2022年に14,000ドルを下回り、数年来の安値を更新するリスクがある。

さらに、2018年のビットコインの底値を正確に予測したトレーディングスイートDecenTraderのクリエイターFilbfilb氏は、コインテレグラフに対し、このレベルでの過去の出来高から、BTCは今年後半に1万1000ドルまで下落する可能性があると語っている。

「現状では、ビットコインの価格はレガシー市場、特にFRBの金融政策により大きな圧力がかかっているNASDAQと大きな相関関係がある」と説明した上で、「だから今回は高い相関性と外部の経済的な力によって『少し違う』ものになる」と述べている。