アメリカ発、世界的人気を誇る新潮流のホテル〈エースホテル〉がアジア初進出! 京都市内中心部の、現〈新風館〉をリノベーションして〈エースホテル京都〉が2019年末に開業することが発表されました。

商業・観光のメインストリートである烏丸通に面し、2001年から、商業施設として営業している〈新風館〉。もともと、〈旧京都中央電話局〉として使われていた大正時代の建築で、京都市指定・登録文化財第一号として、京都の街並みを彩ってきました。

このたびオープンする〈エースホテル京都〉の建築デザインを監修するのは、建築家の隈研吾さん。開発は、新風館や〈ラクエ四条烏丸〉をてがける〈NTT都市開発〉です。2019年には、同じく京都で〈元清水小学校〉の再開発プロジェクトもオープン予定となっています。

東洞院通側エントランス(イメージパース)

鳥瞰図(イメージパース)

〈エースホテル京都〉は、ホテルと商業の複合施設。地下1階から地上1階は飲食・物販などの商業店舗、2階から7階がエースホテルとなる予定。地下2階で地下鉄烏丸御池駅と直結するほか、1階では地域に中庭を開放。烏丸通から東洞院通を繋ぐ賑わいのあるパサージュ(商業店舗が並ぶ通路)や、姉小路通への通路も予定されています。

中庭

隈研吾さんより 本再開発計画への思い

「京都という場所とつながった、地域にひらかれたホテルを造りたいと考えた。まず、平安時代から様々な庭が造られてきたこの場所に、地域とホテル、そして現代と過去がつながる濃密な庭を造ろうとした。

京都の和の伝統を引き継ぐ木組みと、日本の近代建築の巨人吉田鉄郎の設計した京都中央電話局の赤レンガがこの中庭で出会い、木とレンガが新しい会話を始めるだろう。京都らしい姉小路通、東洞院通に対しては、細やかなルーバーとメッシュで、それらの“通り”の繊細さに呼応した。そのルーバーとメッシュは、光と風をやさしくろ過する環境装置でもある。さらにコンクリートに酸化鉄を混入して、塗装に頼らない、暖かい発色を試みた。

このように、隅々まであらゆるデティールとマテリアルにこだわって、建物と土地と歴史をひとつに繋げた。エースホテルもまた、地域とホテル、コミュニティとゲストをつなぐことで、ホテルというものの定義を変えようと試み、世界の街の空気を柔らかく変えつつある。その理念と建築とが共振することを願っている」

Ace Hotel New Orleans

エースホテルは、1999年にアメリカ・シアトルで最初のホテルをオープン。現在までにアメリカ、イギリスにおいて、9ホテルを運営しています。

その特徴は、宿泊者だけでなく地元の人々も集うコミュニティー造りや新たなカルチャー創出のハブとなるコンセプト、地域及び周辺企業とのコラボレーションなどが行われること。アジア初のエースホテルでは、京都のまちといったいどのようなコラボレーションが生まれるのでしょうか? 2019年のオープンが楽しみです。

information

新風館再開発計画

住所:京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町586−2外

開業:2019年末(予定)

writer profile

Akiko Saito

齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。