こんにちは。「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

山の中腹の集落で暮らす我が家は、上下水道が通っていないため、普段は湧き水暮らし。自分たちが出した生活排水がそのまま畑や田んぼに流れ込むため、化学的な洗剤などが使えない環境にあります。

糸島の菜の花畑。

自分たちが環境に与えた影響がダイレクトに自分たちに返ってくる場所だからこそ、自分が食べたら嫌なものは外に出さない、というのが我が家のルールです。

生活排水はそのまま自分たちの米を育てる棚田へ。

生活排水はそのまま自分たちの米を育てる棚田へ。

ただ、化学的な洗剤を使わない暮らしについては「汚れが落ちないんじゃない?」と不安に思う方も多いと思います。でも、大丈夫。我が家で実践する方法は、

・汚れが落ちて

・お肌にやさしく

・環境にもよく

・さらに経済的!  

・我慢しなくてOK! 

という取り組みばかり。

もちろん、合う、合わないはあるかなと思いますが、気軽に暮らしに取り入れられるものがあると思うので、気負わず覗いてみてください。今の暮らしをちょっとだけ変えてみたいな、という方の参考になったらうれしいです。

糸島の海。

食器を洗うには「米ぬか」「ヘチマタワシ」で

洗剤を使わないんだよね、と話すと一番に聞かれるのが「油汚れとか、落ちないんじゃない?」という声。しかし、ご心配なく! 洗剤を使わずとも、油汚れをきれいに落とす裏技があるのです。

それは、「米ぬか」を使うこと。

まず、油でギトギトになったお皿は水で洗わず、そのまま米ぬかを振りかけます。そして、米ぬかを擦りつけるように油汚れを落としていきます。お水をかけてしまうと、米ぬかが油汚れに絡みにくくなってしまうので注意! 

たいていの油汚れなら、これですっきり落ちるはず!

たいていの油汚れなら、これですっきり落ちるはず!

米ぬかが油汚れを吸いとり、しっとりとしてきたらお水ですすぎます。我が家は数年この米ぬかで食器を洗っていますが、落ちなかった油汚れはほとんどありません。米ぬかは脱臭剤の役割も果たすので、嫌なニオイも取り除いてくれて重宝しています。

最初は米ぬかと塩と重曹でつくる「米ぬか洗剤」を手づくりしていたのですが、洗剤をつくらずとも米ぬかだけで十分効果があるんじゃない? という結果にたどり着き、今では米ぬかをダイレクトにふりかけています。(ずぼら万歳! 笑)

余った米ぬかでシンクをこすれば、水垢もきれいになりますよ。

普段は冷蔵保存で、使う分だけ容器に移し替えます。

普段は冷蔵保存で、使う分だけ容器に移し替えます。

米ぬかのいいところは、環境負荷が低いことはもちろん、手が荒れないこと。以前友人宅で食器洗い洗剤を使ったところ、あっという間に手がカピカピになってしまい、げんなりしたことがあります。

米ぬかなら、美肌効果のあるビタミンEやフェルラ酸などが豊富に含まれており、化粧水に使われるほど保湿成分がたっぷり。洗い終わったあとも手がしっとりとします。お肌が弱くて悩んでいる方にもオススメです。

ちなみに私は洗顔にも米ぬかを使っていますが、肌がもちもちすべすべになりますよー! 

精米したて、できたてほやほやの米ぬか。

精米したて、できたてほやほやの米ぬか。

我が家の場合、食べる直前に精米をするので、米ぬかは自家製(なので無料!)ですが、そうでない方は

・近所の精米屋さんからもらってくる、または買う(買っても安いです!)

・近くに精米屋さんがない場合は、ネットで購入

がオススメです。価格帯も1キロ300円台〜とそんなに高くないので、手軽に取り入れられるかと思います。ただ、暑くなってくると酸化して傷みやすいので、密封できる容器に入れ、冷凍庫などで保管しましょう。

それから、米ぬかを使うほどでない軽い油汚れ&普通の食事の汚れのときは、ヘチマの繊維からつくられた100%天然素材の「ヘチマタワシ」を愛用しています。

ヘチマタワシ。

ヘチマタワシ。

ヘチマタワシのすばらしい点は、すっきりと汚れが落ちるうえに、使い終わったら庭にポーンと放り投げておいても自然に分解されるところ。プラスチック製のスポンジの何倍も、使っていて気持ちがいいです。

我が家でキッチンに立った人たちは、ヘチマタワシの使い心地のよさに驚いて、その場で購入していく人もいるほど。

ヘチマタワシで食器を洗う。

ヘチマタワシで食器を洗う。

もともと私は

・洗剤の過度なフローラルの香りが、ごはんと混ざるのが苦手

・洗剤を使うと手が荒れる

・オーガニック洗剤(もちろん普段使うならこれだけど)、ちょっとお高いんだな……

・ゴミが出るのがあんまり好きじゃない

というタイプだったので、米ぬか&ヘチマタワシに切り替えてからは

・嫌なニオイがしない

・環境負荷が低く、自分たちも安全

・買うものが少なく経済的

・捨てても自然に還る

・手が荒れない、むしろしっとりする

と、いいことづくめ! 

いきなり洗剤をやめる、というよりは、まずは汚れの少ないものから試しに使ってみませんか? そのうち、洗剤の出番がどんどん減っていくと思います。環境にも自分にも気持ちいい食器洗いを目指したい方にオススメです。

洗濯は、思い切って水洗い!

手づくりランドリーハウス、活躍してます!

手づくりランドリーハウス、活躍してます!

洗濯はというと、じつは山の湧き水だけで洗っています。山水はミネラル分が多く汚れが落ちやすいともいわれていて、基本的な汚れは洗剤なしで十分きれいになります。頑固な汚れは、手もみ洗いのように洗える洗濯ボールを入れると、汚れが落ちやすくなります。

ただ、田舎暮らしではあまり気にならないのですが、まちに出かけて驚くのが、家に帰ってきて衣類から感じるタバコや排気ガスのニオイ。その対策としては、ニオイを中和し、ニオイの元となる菌を不活性化させるクエン酸をちょこっとだけ入れています。自然界に存在する有機化合物で、環境負荷が少ないので安心して使えます。

餌がもらえると勘違いして駆け寄るニワトリ。かわいい。

餌がもらえると勘違いして駆け寄るニワトリ。かわいい。

それと、今一番気になっているのがマグネシウムで洗う洗濯用品。洗濯機に入れると、水とマグネシウムが反応してアルカリイオン水になり、雑菌の発生を防ぎ、汚れやニオイを落としてくれるのだそう。天然成分で環境にもやさしく、約300回使えて経済的。洗浄力が落ちてきたら土に還すこともできます。

周りの友だちにはよく汚れが落ちると大好評なので、近いうちに買って試してみようかなと思っています。

洗濯機すぐ横の小川で水を飲むニワトリ。この子たちが産んだ卵を食べるので、やっぱり排水はきれいでないと。

洗濯機すぐ横の小川で水を飲むニワトリ。この子たちが産んだ卵を食べるので、やっぱり排水はきれいでないと。

水だけ洗いも、クエン酸も、マグネシウム洗濯用品もちょっとハードル高いな、という方は、いつもの洗剤を竹の洗剤に変えてみませんか? 〈エシカルバンブー〉の無添加洗濯用竹洗剤〈Bamboo Clear(バンブークリア)〉は、材料が竹炭、竹炭灰、湧水のみと天然成分100%。界面活性剤、香料、着色料、化学物質は一切含まれていません。

私も大切なお洋服や、汚れをがっつり落としたいときはこの洗剤を使っています。仕上がりふわふわで、初心者さんにもオススメです。

自分たちの生活排水は、この美しい海へ流れていきます。サーフィンをする人たちの姿もちらほら。

自分たちの生活排水は、この美しい海へ流れていきます。サーフィンをする人たちの姿もちらほら。

というわけで、我が家の洗剤を使わない暮らし、いかがでしょうか。

一見ストイックに思えるかもしれませんが、全然そんなことはありません。手間も、洗剤を使うときとそんなに変わりません(むしろ楽な気がします)。

最初は「下水道がないから環境負荷の低いものを使おう」という気持ちからだったのですが、使っているうちに、それが自分の体にもやさしいこと、最終的には経済的にもいいということに気がつきました。

食べ物も、安心安全なものなら一層おいしい。

食べ物も、安心安全なものなら一層おいしい。

今、こうして洗剤なし生活が続けられているのは、環境のためというよりは、使っていて自分が気持ちがいいから、という思いのほうが強いかもしれません。

もし、暮らしのなかに取り入れられそうなものがあれば、ぜひ試してみてくださいね! 

今日のシェアハウスごはん

鹿児島大学の学生合宿最終日。桜の季節にはちょっと早いけれど、菜の花でお花見ごはんしてきました!

菜の花をあしらったちらし寿司。

菜の花でお花見!

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CHIHARU HATAKEYAMA

畠山千春

はたけやま・ちはる●新米猟師兼ライター。3.11をきっかけに「自分の暮らしを自分でつくる」活動をスタート。2011年より鳥を絞めて食べるワークショップを開催。2013年狩猟免許取得、狩猟・皮なめしを行う。現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちでつくる〈いとしまシェアハウス〉を運営。2014年『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』(木楽舎)。第9回ロハスデザイン大賞2014ヒト部門大賞受賞。ブログ:ちはるの森