こんにちは! 「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

我が家では今まで、暮らしのなかのあらゆるものを「自分たちでつくってみる」という実験をしてきました。きな粉、ヨーグルト、椅子、テーブル、小屋、発電機……。

今まで「買う」だけだったものを、手を動かしてつくってみると、それをつくってくれていた人への感謝の気持ちが生まれたり、自分でやってみた ! という達成感が、ささやかな自信を持たせてくれます。

糸島の青い海

新しい挑戦をするなら、ぜひ夏休みに!

「DIY、やってみたいけれど、普段は忙しくて」という人でも、「夏休みならちょっと挑戦してみようかな」と思ってもらえるかな? と思い、過去に評判がよかった3つの「DIY」をご紹介したいと思います。夏休みの自由研究に、お子さんと挑戦してみるのもオススメです!

藁からつくる! 天然の納豆菌がいきる「藁苞(わらづと)納豆」

手づくり藁苞納豆!

昔々納豆は、藁によってつくられていたこと、知っていましたか? 藁とは、田んぼで収穫した稲の、米の部分をとり除いた茎のこと。藁の中には天然の納豆菌が住んでいるため、昔の人はその藁を活用して納豆をつくっていました。

納豆ができる仕組みは以下の通り。

(1)稲の藁を使った藁苞に、蒸した大豆を入れる

(2)納豆菌が大豆を餌にして大豆の中で増える

(3)納豆ができる

いとしまシェアハウスの田んぼで収穫した稲藁。

納豆の誕生説は多数ありますが、「聖徳太子が馬の飼料として残った煮豆を藁で包んでおいたら、できあがった」「煮豆を藁で包んで保存しておいたら、いい香りがしてきた」など、どれも藁に付着していた納豆菌による自然発酵がキッカケになっているそうです。

そして実は、藁と大豆には密接な関係がありました。昔は田んぼで稲を育て、田んぼの畔で大豆を育てるのが一般的だったのです。

これは、大豆が空気中の窒素をかためて地面に流し込む習性があるため。米の生育には窒素が必要なのですが、この大豆由来の窒素が天然の肥料となり、田んぼを豊かにしていたんですね。こうして同じ場所で育ったふたつのものが掛け合わされてできたのが、納豆なのです。

稲刈り時期の風景。

ちなみにスーパーで出回っている納豆は、人工的に培養された納豆菌を使っているので、天然の納豆菌とはパワーが違います。藁納豆の濃厚な豆の味わいと、とろける舌触り。一度食べたら、その力強い味わいにやみつきになるはず! 

昨年、我が家で開催した納豆づくりワークショップでは、一番下は2歳から、一番上は90歳まで、たくさんの方が参加してくれました!

藁苞納豆づくりワークショップの風景。

「蒸した大豆に納豆菌をふりかけるんですか?」という質問がありましたが、藁にいる天然の納豆菌を使うので、使う材料は我が家の田んぼでつくった無農薬無肥料のお米の藁と、無農薬の大豆のみ。

【用意するもの】

・藁(長くて丈夫なもの)

・大豆

・大きな鍋

・ホッカイロまたは湯たんぽ

・紙製の米袋、なければ新聞紙

・毛布

まずは納豆を入れるための「藁苞」をつくります。藁の中央と端を紐で結んだら、半分に折り返して紐で仮止めします。

藁苞づくりの様子

藁苞には手刈り・天日干しをした丈夫で長い藁が必要です。最近は機械化や高齢化が進み、こういった高品質の藁を手に入れるのも難しくなっていると聞きました。

藁苞ができたら、納豆菌以外の菌を殺菌するために熱湯消毒します。

藁苞を熱湯消毒

納豆菌はほかの雑菌に比べて熱に強く、100度以上でも死滅しないのだとか!

その間に、藁苞に入れる大豆を蒸します。ひきわり納豆をつくる場合は、蒸しあがった大豆を細かくカット。

藁苞の殺菌と、大豆の下準備が同時に終わるようにし、蒸し大豆ができたら、熱々のうちに藁苞へ入れます。もたついて温度が下がると雑菌が発生しやすくなるので、手早く、ささっと入れるのがポイント。

藁苞に大豆を入れ藁で蓋をするようにして結ぶ

藁苞に大豆を入れたら、折り返した片方の藁で蓋をするようにして結びます。

藁で蓋をしたら、紙製の米袋やタオル、ホッカイロや湯たんぽでふた晩保温して、できあがり。

出来た納豆を試食中

食べ比べをして人気があったのが、ひきわり納豆。ひきわりのほうが納豆菌が豆の奥まで食い込んで、より“納豆らしい”味がします。

今はなかなか見ることができなくなってしまった藁苞納豆、楽しくつくってみませんか?興味のある方は、こちらから納豆づくりキットが購入できますよ。

大豆2種類を食べ比べ! 無農薬大豆の藁苞納豆づくりキット

卵、生クリーム、砂糖だけで「無添加アイスクリーム」をつくる!

暑い夏。ひやっとしたもの、食べたいですよね。買いはするけれど、意外と自分でつくったことがないもの、それがアイスクリームでした。

いとしまシェアハウスのニワトリたち。

そこで、飼っている鶏の卵と、生クリーム、砂糖だけの、シンプルなアイスクリームをつくってみることにしました。

【用意するもの】

・卵 3個

・生クリーム 200グラム

・きび砂糖 40グラム

・香りをつけたいときは、バニラエッセンスや、何らかのシロップを適量

我が家では、以前紹介したビワの種の焼酎漬けを香料代わりに入れました。シロップは入れすぎると水っぽく、シャリシャリとした食感になるので注意!

まず卵黄と卵白を分け、卵白と砂糖少量でメレンゲをつくります。それから、黄身と砂糖少量をよく混ぜて置いておきます。

卵黄を手に取る

産みたて卵の卵黄、ぷりぷりです。

生クリームを残りの砂糖と一緒に、ツノがたつくらいに泡立てます。(メレンゲも生クリームも、泡立てすぎると混ざりにくくなるので注意です)

材料を撹拌中。

メレンゲ、黄身、生クリームをふんわりと混ぜ合わせ、香りをつけたいときはバニラエッセンスやシロップを加え、タッパーに入れて冷凍庫へ。かたまれば、ふんわり濃厚アイスクリームの完成! 

アイスクリームのできあがり!

あらためてアイスクリームをつくってみて思ったのは、「手づくりなのに、けっこうコストがかかるなあ?」ということ。

生クリームを購入するだけで、約500円。ほかの材料も加えると、ざっと600円くらいかかっていると思います。だけど、できあがるのは、タッパーひとつ分くらい。コストだけで考えると、買ったほうが圧倒的に安いです。

皆でワイワイ手づくりすると楽しい!

そう考えると、ひとつ100円で売られている市販のアイスクリームはどんな材料でつくられているんだろう? と疑問が残りました。おとなの自由研究、ということで今度調べてみようかなあ。

太陽光でエネルギーをつくろう!

いとしまシェアハウスのシェアメイトひとりひとりに配布している、折り畳み式の太陽光発電機。

過去の記事でも紹介しましたが、天気のいい日はこれを外に出して、発電した電気をモバイルバッテリーに蓄電し、iPhoneなどのささやかな電子器具の電気を自家発電しています。

折太陽光発電機

折り畳み式の太陽光発電機。

日差しの強い日などは、1日外に出しておけば、iPhone3回分くらいの電気が発電できます。我が家で使っている太陽光発電機とモバイルバッテリーは、両方揃えても1万円以下と、リーズナブルなのもうれしいところ。

最近買ったモバイルバッテリー

最近買った新しいモバイルバッテリー。使い始めたばかりなので、まだ使い心地を試し中。

我が家に遊びに来た親子は「発電した分だけ、ニンテンドーDSで遊んでよし」という提案をしていました(笑)。

太陽光発電は場所や天候で発電力が大きく変わるので、今日はどれだけ発電できて遊べたか、記録・比較してみるとおもしろいかもしれませんね。子どもも、ゲーム感覚で発電できて喜びそうです。

こういう実験も、ただライトをつけたりするだけじゃなくて、普段使っているものが動かせたほうが楽しいですよね。

太陽光発電パネルにつけたキーホルダー

太陽光発電パネルが誰のものかわかるように名前つきです。

私としては、技術の進歩でiPhoneが少しのエネルギーで長時間使用できることにすっかり感心してしまいました。例えば災害のときに、電話、ネット、カメラ、照明、記録など、ひとつでさまざまな使い道があるiPhoneさえ充電できれば、ある程度のことはなんとかできそうです。

小型の太陽光照明

こちらの太陽光の照明もめちゃめちゃ便利。夜のバーベキューなどに大活躍しています。

太陽光発電機は自由研究のために使い捨てするのではなく、災害時などにも役立つのでオススメです。普段使っているエネルギーがどうつくられているのかを体験しつつ、エネルギーについてあらためて考えるいいキッカケになりますように。

記事を書いていて思ったのが、我が家は毎日、自由研究みたいなことばかりしているなぁ、ということ。

この夏は、新しい発見・体験をしてみませんか?今回紹介した3つのDIY、ぜひお試しあれ!

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【募集中】8月28・29日で〈地域おこし協力隊〉向けの合宿を企画します!

「GO LOCAL!地域も自分ももっと豊かになる、地域おこし協力隊合宿。」のイメージグラフィック

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今日のシェアハウスごはん

大きく育ったトマト。

庭の家庭菜園でおいしいトマトが採れました! 鶏小屋から出る鶏糞のおかげなのか、とにかく成長が早い。もう、あっという間に私の身長を超えてしまいました。

こぼれ種から新しい芽が出てきているので、しばらくはトマトには困らなそうです。

トマトとバジルサラダ

自給率100%のトマトとバジルサラダ。

クロダイをさばき中

友だちと魚突きに出かけて、お土産にもらったクロダイ。

新しいシェアメイトは魚突きが好きなので、お魚の自給率も大幅にアップ!

カツオの柵

カツオのたたき

こちらは別の人からいただいたカツオのたたき。

我が家では、狩猟の始まる秋冬は“お肉”、海に入れる夏は“お魚”、というイメージがあるので、食卓にお魚が並ぶと、夏が来たなあと思いますね。

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CHIHARU HATAKEYAMA

畠山千春

はたけやま・ちはる●新米猟師兼ライター。3.11をきっかけに「自分の暮らしを自分でつくる」活動をスタート。2011年より鳥を絞めて食べるワークショップを開催。2013年狩猟免許取得、狩猟・皮なめしを行う。現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちでつくる〈いとしまシェアハウス〉を運営。2014年『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』(木楽舎)。第9回ロハスデザイン大賞2014ヒト部門大賞受賞。ブログ:ちはるの森