古民家や歴史的建築物をホテルにリノベーションしたという施設情報を見かけることは少なくありませんが、この〈NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道 Operated by KIRINJI〉はひと味違います。なんとこのホテル、駅舎を改修し、2019年11月に開業したちょっとユニークな宿泊施設なのです。

南海電気鉄道高野線の高野下駅外観。

こちらのホテルは、現在でも南海電気鉄道高野線の駅として利用されている大正14年に建てられた高野下駅の構内にあります。近代化産業遺産にも認定されていて、歴史的観点からみても重要な建物。客室からは列車を眺めることができ、鉄道好きにはたまらない宿泊施設となっています。

実際に使用されていた車両パーツが使われている客室。

部屋は、〈南海電鉄〉の列車の名前がつけられた〈高野〉と〈天空〉の2室のみ。内装には実際に使用されていたつり革や無線受話器などが活用されています。

また、無人駅ならぬ、無人宿泊施設でスタッフは不在。チェックインからチェックアウトまで全部プッシュキーでの入退室をするのです。

駅舎内から客室へと続く入り口は、まるで秘密の扉のよう。

駅舎内から客室へと続く入り口は、まるで秘密の扉のよう。

宿泊客には、高野下駅と九度山駅の往復乗車券と、九度山駅にある〈おむすびスタンド くど〉の無料朝食チケットが贈られ、鉄道の旅を満喫できるうれしいおもてなしも。おにぎりを片手に客室から自然や電車をゆっくり眺めるのもよさそうです。

高野下駅は世界遺産・高野山の参詣道〈槇尾道〉の入り口でもあり、高野参詣の拠点としてもぴったり。〈NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道 Operated by KIRINJI〉に宿る駅舎がみてきた90年以上の歴史をぜひ体感してみてはいかがでしょうか。

information

NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道 Operated by KIRINJI

住所:和歌山県和歌山県伊都郡九度山町大字椎出8-1

TEL:050-3185-6922

客室数:2部屋

宿泊料金:高野 ¥32,000〜/天空 ¥18,000〜

※〈おむすびスタンド くど〉の無料朝食チケット付き。(月曜定休)

Web:https://the-exp.jp/region/koyashita/

writer profile

Emi Ishida

石田絵美

いしだ・えみ●埼玉県出身。ファッションやカルチャーを軸に、WEB・紙媒体で編集・執筆を行う。旅行では地元のみなさんが集まる食堂や居酒屋を訪ねるのがマイルール。酒とおいしいものをこよなく愛する飲兵衛。