あらためまして、〈HOMEMAKERS〉です

この「小豆島日記」を書き始めてもうすぐ7年になります。今回が連載241回目!この連載は、私のいままでの人生の中でもトップ5に入る「続いてること」なんじゃないかと思ったります(ほかに何かあったかな……汗)。

最近友人から言われたのですが、「小豆島日記を読んでいても、〈HOMEMAKERS(ホームメイカーズ)〉のことをよく知らない人ってけっこう多いんじゃないかな。小豆島に移住した三村さん家族としては知られているけど、その三村さんたちがやってるHOMEMAKERSは野菜やジンジャーシロップをつくっていて、販売している農家ってことまでつながってないかも?」と。

そうなんですかね……。伝わっていると思っていても、意外と伝わっていないことって多いのかもしれないですね。というわけで、今日はあらためてHOMEMAKERSのこと、主に農業と野菜のことを書こうと思います。

「カステルフランコ」という名前のリーフチコリ。ちょっと苦味のある野菜で、ちぎってサラダとして食べることが多いです。とにかくその色と模様が美しい。

「カステルフランコ」という名前のリーフチコリ。ちょっと苦味のある野菜で、ちぎってサラダとして食べることが多いです。とにかくその色と模様が美しい。

チンゲン菜の収穫。今年はきれいに育ちました。

チンゲン菜の収穫。今年はきれいに育ちました。

HOMEMAKERSは、小豆島に移住後、2013年6月にたくちゃん(夫)と夫婦で立ち上げた事業です。税務上はたくちゃんの個人事業として登録していて、私は青色専従者というかたちで働いています。たくちゃんと私以外にも、島で暮らす友人7人ほどが週1〜3日手伝いに来てくれています。

赤カブ。気づいたら大きくなってて、早く出荷しなきゃ。

赤カブ。気づいたら大きくなってて、早く出荷しなきゃ。

主な業務は「農業」。年間通していろいろな野菜を育てています。2019年は品種でいうと100種類以上。年中ずっと種まきして、苗を育てて、畑に植えて、メンテナンスして、収穫するというのを続けています。少量多品種栽培といわれたりするスタイルです。一年中ずっと作業があるので大変なのですが、一年中いろんな野菜が食べられます。

野菜を栽培中、農薬は使っていません。子どもも大人もいつでも畑に安心して入って、野菜に触れられるようにしたいし、畑にいる多種多様な菌や虫をなるべく殺さず、山や森のように自然に近い状態でありたいから。

黒大根。象の皮膚みたいな皮で、その形と色から黒魔術大根〜! と盛り上がって写真撮りました。

黒大根。象の皮膚みたいな皮で、その形と色から黒魔術大根〜! と盛り上がって写真撮りました。

黒大根、オーブンで焼いたらとてもおいしい! 水分が少なくてホクホク。クロダイコンフライにしたらヘルシーでおいしいそう。

黒大根、オーブンで焼いたらとてもおいしい! 水分が少なくてホクホク。クロダイコンフライにしたらヘルシーでおいしいそう。

それから肥料は有機的なものを使っています。米ぬかや草や木、魚粉や鶏糞など動植物性の有機物を発酵させたり、焼成したりした肥料です。化学肥料と言われる化学的に合成された無機肥料は使っていません。

私たちは大量の野菜を生産する農業ではなくて、自分たちと自分たちのまわりの人たちが必要な野菜を育てられればいいなと思っています。土地に負荷をかけず、健やかな土を保ち、野菜を育てるのに最低限必要な肥料にとどめられればと。

9月に種を巻き苗を育て、11月に苗を植えた新玉ねぎ。

9月に種を巻き苗を育て、11月に苗を植えた新玉ねぎ。

新玉ねぎの収穫は2月末くらいから。今年もおいしい新玉ねぎが収穫できそうです。

新玉ねぎの収穫は2月末くらいから。今年もおいしい新玉ねぎが収穫できそうです。

おいしい野菜がある暮らし

野菜を育て始めたのは、2012年11月。小豆島に引っ越してきてから数日後には土をおこし、種をまき、苗を植えました。すぐに始められたのは、おじいちゃんが残してくれた畑があったこと、近所の方が野菜の苗を分けてくれたり、トラクターをかけてくれたり、いろいろ助けてくれたから。

そうして見よう見まねでちょっとずつちょっとずつ野菜の種類を増やしていって、半年後の2013年6月には、とにかく育てた野菜を販売してみようとオンラインショップをオープンさせました。

ちなみにその年の4月から1年間、香川県丸亀市にある〈よしむら農園〉さんへ毎週研修に通っていました。そのとき学んだことがいまの私たちの農業のベースになっています。

2013年夏頃のHOMEMAKERS旬野菜セット。バジルや空芯菜なんかも育てていました。

2013年夏頃のHOMEMAKERS旬野菜セット。バジルや空芯菜なんかも育てていました。

畑を始めた頃は、いろは(娘)は幼稚園生で、よく一緒に作業をしていました。なつかしい。

畑を始めた頃は、いろは(娘)は幼稚園生で、よく一緒に作業をしていました。なつかしい。

あれから7年経ち、ともに畑作業をする仲間が増え、知識や経験が増えたこともあり、収穫できる野菜の種類も量も増えました。収穫した野菜は「旬野菜セット」として個人の方にオンラインショップで販売したり、飲食店さんにも使っていただいています。

2020年1月末のHOMEMAKERS旬野菜セット。彩り豊かな野菜たち。

2020年1月末のHOMEMAKERS旬野菜セット。彩り豊かな野菜たち。

できることが増えていく一方で、そのときそのときでいろんな課題や、もっとこうしたい! というのがあって、新しいやり方や仕組みを常に考えてます。

最近だと、旬の時期を逃さず野菜をお届けするために、いまの野菜の状態をもっとリアルタイムに伝えたい。という思いがあって、「今週キャベツが旬です!」などとお知らせしていこうと。そのために毎週月曜朝にすべての畑をまわって野菜の状態を確認する時間をつくりました。

それまでは作業の合間に野菜を見ていて、なんとなく頭の中にもうすぐこの野菜収穫時期だなという情報は入ってはいたけれど、あえていまの野菜の状態を確認する時間をつくり、記録を残し、みんなにシェアするというのは大事なんだなと感じています。

毎週月曜朝に畑をまわって、野菜の状態をチェック。ちなみに畑には建築家の名前をつけています。「ズントーのカリフラワー収穫急ぎね!」なんてやり取りしてます。

毎週月曜朝に畑をまわって、野菜の状態をチェック。ちなみに畑には建築家の名前をつけています。「ズントーのカリフラワー収穫急ぎね!」なんてやり取りしてます。

青虫に食べつくされた紫芽キャベツ。うまくいかない野菜もたくさんあります。

青虫に食べつくされた紫芽キャベツ。うまくいかない野菜もたくさんあります。

野菜を育てる、そして料理して食べる。それが私たちの日々。おいしい野菜が食卓にあるってとても幸せなんです(笑)。野菜自体の魅力、おいしい野菜がある暮らしの健やかさ、そんなことを伝えられたらいいなと。

野菜を育てるだけじゃなくて、料理する、食べることも大切に。

野菜を育てるだけじゃなくて、料理する、食べることも大切に。

HOMEMAKERSは日々、野菜を育ててます。

「今週はふんわり巻のキャベツが旬です! 来週あたりブロッコリーが一気に収穫できます!」

ぜひ一度食べていただけたらうれしいです。

ふんわり巻のキャベツ。ちぎって味噌つけて食べるの最高!

ふんわり巻のキャベツ。ちぎって味噌つけて食べるの最高!

ブロッコリー。この冬は毎日のように食べてます。茹でてお好きなドレッシングをかけてどうぞ。

ブロッコリー。この冬は毎日のように食べてます。茹でてお好きなドレッシングをかけてどうぞ。

information

HOMEMAKERS 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1

営業時間:金曜、土曜のみ 11:00〜17:00(L.O. 16:00)*冬季休業

http://homemakers.jp/

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。http://homemakers.jp/