アートの廃材から生まれる、新たな価値

2020年6月、京都は二条城の北側に〈kumagusuku SAS(クマグスク サス)〉と〈副産物産店〉がオープンします。これは、新型コロナウィルスの影響により閉業したアートホステル〈kumagusuku(クマグスク)〉が始める、新たなプロジェクト。

アーティストのアトリエから排出された廃材を利活用するプロジェクト「副産物産店」を主軸に、スタジオ、ショップ、ギャラリーなど、様々な機能をもつ場として運営されていきます。

制作過程から生まれる廃材たち

制作過程から生まれる廃材たち

クマグスクの代表/美術作家の矢津吉隆さんは、アートホステルの営業を通し、アートを日常的な体験として提供してきました。

店内

〈KYOTO ART HOSTEL kumagusuku〉

〈KYOTO ART HOSTEL kumagusuku〉

ところが新型コロナウィルスの感染が広がるにつれて宿泊客が途絶え、4月から休業に。予定していた展覧会やイベントも中止にせざるを得ませんでした。そんな状況のなかで決心したのは、宿泊施設としての営業に終止符をうち、新たな道を模索すること。

今矢津さんは、アートがつくられる現場の裏側やその制作の過程を知ってもらうことでアートとの新たな関係をつくっていきたいと考えています。この度本格的にスタートさせる副産物産店は、矢津さんと只本屋代表/美術家の山田毅さんが2017年にスタートさせた活動。

左から〈kumagusuku〉代表の矢津吉隆さん、〈副産物産店〉共同代表の山田 毅さん。

左から〈kumagusuku〉代表の矢津吉隆さん、〈副産物産店〉共同代表の山田 毅さん。

作品をつくる課程では、たくさんの廃棄物が生まれます。副産物産店は、そうした廃棄物を副産物と呼び、回収・加工・販売するプロジェクト。

副産物を加工したプロダクトなど

副産物を加工したプロダクトなど

これまで、廃棄物の多くをゴミとして処理してきたアーティストたちにとっても、画期的なプロジェクトになりそうですね。

路地

新しいスペースkumagusuku SASは、京都らしい風情が漂う通りのトンネル路地を入ったところにあります。実はここ、矢津さんのご自宅なのだそう。

改装工事の様子。

改装工事の様子。

日々新型コロナウイルスのニュースが報道されるなか、無心で壁を立て、ペンキを塗り、棚をつくっているうちに、鬱屈した気持ちも晴れていったといいます。

工房(スタジオ)スペース。作家の工房が開かれた空間に。

工房(スタジオ)スペース。作家の工房が開かれた空間に。

クマグスクは現在、kumagusuku SASと副産物産店の運営資金を募るためにクラウドファンディングに挑戦しています。新しいことを始める不安がありながらも、わくわくした気持ちに突き動かされているという矢津さん。クラウドファウンディングの期限は7月31日(金)までです。詳細はこちらから!

2020年6月13日(土)・14日(日)は、kumagusuku SASのプレオープンイベントとして、副産物産店の展示販売会が行われます。お近くの方は、ぜひチェックしてみてください。

information

kumagusuku SAS 

住所:京都市上京区椹木町通日暮東入中書町685-2 kumagusuku SAS

電話:075-432-8168

営業時間:現状イベント時のみオープン。SNSなどをご確認ください。

アクセス:京都市営地下鉄東西線「二条城前」駅徒歩10分、市バス「丸太町智恵光院」停留所より徒歩5分

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https://www.instagram.com/fukusanbussanten/

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。