イノベーティブで持続可能なニットを

この秋、山形が誇る老舗ニットファクトリー〈米富繊維〉から、「セーターとは何か?(WHAT IS A SWEATER?)」を問い直し、新たな価値を提案する新ブランド〈THISISASWEATER.(ディス イズ ア セーター)〉が誕生しました。

米富繊維の本拠地がある山形県山辺町は、かつて「ニット産業のまち」と呼ばれた場所。ニット製造業者をはじめ、紡績、染色業者が集結し、糸から縫製まで一貫生産できる産地として、注目されていました。しかし時代と共に衰退し、現在はその面影は薄くなりつつあります。

色とりどりのセーターがラックに掛かっている様子

そんな中で、現在も高度なニットの技術開発を精力的に行ってきた米富繊維は、「持続可能性」に着目した次世代を担う新ニットブランドを考案。そうして誕生したのがTHISISASWEATER.です。

同ブランドのキーワードは「イノベーション」と「コラボレーション」。熟練の技術や知識をもとに、地域に現在するリソースを生かしつつ、新たな価値を編み込んだ本物のセーターづくりに挑戦。

新素材や新技術の積極的な採用や、異業種の企業や人、ブランドとのコラボレーションなど、セーターの新たな地平を開拓し、長きにわたり愛される、普遍的な一枚を産み出したいといいます。

第1弾は「ORDINARY(ふつう)」なセーター

ブランドのシリーズ第1弾となるテーマは、「A1: A SWEATER IS ORDINARY.(セーターはふつうのもの)」。

「ORDINARY(ふつう)」の極みのような、5ゲージの天竺編みのシンプルで美しいシルエットの一枚です。

使われている糸は「カシミヤフレンチメリノ」。

この一枚のために生み出されたオリジナル糸で、セーターらしい素朴な風合いのフレンチメリノに、繊細でソフトなカシミヤという真逆の素材同士をブレンド。軽くてふわっと膨らむスポンジのような性質に、上質なヌメリも持つ、これまでにはない触り心地が特徴です。

5ゲージという編み地も、そういった糸の風合いが一番感じられるサイズを選定。

シンプルで身に付けるほど愛おしくなる。そんなセーターとなっています。

取り扱いは、現在、同ブランドのオンラインストアとセレクトショップ〈THE SHOP〉の4店舗(渋谷店、横浜店、東京店、京都店)のみ。

また、ゆくゆくは第2弾も展開されるそう。

シンプルな中に米富繊維の技術が光る、ハイブリッドなセーター。着れば着るほどに馴染み、味わい深い一枚となりそうです。ずっと着こなせる上質なセーターをお探しの方、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょう。

information

THISISASWEATER. 

Web:https://www.thisisasweater.jp/

writer profile

Kanae Yamada

山田佳苗

やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。