地方産業を「地域×香り」で残す

嗅覚は五感の中で唯一脳に直接信号を送ることができると言われています。そんな「香り」に着目し、地方産業を守り、発信しているのがプロジェクト〈WANOWA〉。

「香り」を通じて全国各地の素材や伝統手工を発信する〈WANOWA〉

地域の農産物・伝統と香りを組み合わせることでその魅力を後世に残しながら、持続的なものづくりの一助となっています。

ゆず、ひのき、お茶の香りがラインナップ

現在、〈WANOWA〉では石川県能美市産の国造ゆず、岐阜県中津川市の加子母ひのき、京都府相楽郡和束産の宇治茶の主原産地である和束茶を使ったアイテムを展開。売り上げの2%は、各産地で植樹などの生産支援に当てられているそうです。

無農薬で栽培されるゆず。最盛期には50戸以上の農家が生産していましたが、高齢化や後継者不足により現在では数戸に減少しているそうです。

10月ごろに収穫し、果汁を絞った後の果皮を使用して香り成分を抽出。

ゆずの香り高い精油からつくられた〈ハンドクリーム〉2200円(税込)。もぎたてのフレッシュな香りとベタつかないテクスチャーが人気です。

 

加子母ひのきは、古来より伊勢神宮の御用材や皇室の御料林などにも指定されるほどの優良材。

〈WANOWA〉の商品は、間伐や建材にするときに発生する枝葉や山に落ちている枝葉を蒸留、精油を抽出してつくられているそうです。

まるで森林にいるかのような気分にさせてくれるひのきの香りは、〈ハンドクリーム〉2200円(税込)のほか、お風呂に入れて香りを楽しめる〈バスウッドチップ〉880円(税込)などもラインナップ。

 

「日本で最も美しい村連合」にも加盟している京都府和束町でつくられる和束茶。宇治茶の主原料である茶葉生産の歴史は古く、鎌倉時代から継承されているそうです。

新芽を均一に育成するために、摘取面を刈り取られ廃棄されていた茶葉を使用し、独自焙煎。香ばしい芳醇なほうじ茶のような香りに仕上げられています。

 

香りとともに抽出された肌にうるおいを与える効果が期待できる「チャ葉水」を使用した〈ハンドクリーム〉2200円(税込)。

香りとともに抽出された肌にうるおいを与える効果が期待できる「チャ葉水」を使用した〈ハンドクリーム〉2200円(税込)。

生産者と消費者でつくられる〈WANOWA〉の大きな輪。活動がスタートしてから3年後の2019年には、売り上げの2%の一部を使用して石川県能美市で約30年ぶりにゆずの苗木40本の植樹が実現。

〈WANOWA〉では2019年に売上の2%の一部を使用して、石川県能美市でゆずの苗木40本を植樹。

地元の小学生の多くが植樹作業に参加したことからも子どもたちが地域の伝統を学び、受け継いでいる様子が伺えます。現在から未来へと続く活動に今後も注目です。

information

WANOWA 

Web:WANOWA

Web:WEB SHOP

*価格はすべて税込です。

writer profile

Emi Ishida

石田絵美

いしだ・えみ●埼玉県出身。ファッションやカルチャーを軸に、WEB・紙媒体で編集・執筆を行う。旅行では地元のみなさんが集まる食堂や居酒屋を訪ねるのがマイルール。酒とおいしいものをこよなく愛する飲兵衛。