ほくほく系、しっとり系、ねっとり系、どれが好き?

11月になり、だいぶ秋らしくなってきました。食卓に並ぶ野菜も、大根、にんじん、かぶなどの根菜類やその葉っぱなど、秋冬モードに。

そんな時期に食べたくなるのが、焼きいも! 最近はコンビニでも、おでんや肉まんなどと一緒に焼きいもが並んでるそう。「熟成 紅はるかの焼きいも」なんて書かれるとついつい食べたくなってしまいますよね。

この時期、アウトドアイベントやキャンプなどで食べる「焼きいも」最高です!

この時期、アウトドアイベントやキャンプなどで食べる「焼きいも」最高です!

砂糖を使わず、さつまいもの甘みだけでおやつになるからうれしい。

砂糖を使わず、さつまいもの甘みだけでおやつになるからうれしい。

ところで、〈紅はるか〉って何でしょ?ブランドの名前? 商品名? 

さつまいもにはたくさんの種類があって、紅はるかというのはさつまいもの品種名です。最近では、国内で約60品種の栽培が報告されているそうです(農林水産省のページ参照)。それ以外にも、報告されていないもの、地域の在来種など、細かく分ければもっとたくさんの種類のさつまいもがあるとされています。

さつまいもは、品種によって形や色、甘さや食感などが違います。自分でさつまいもを栽培し販売するようになるまでは、「さつまいも」というひとくくりでしか考えてませんでしたが、同じさつまいもでも随分と違うもんだなぁと最近では思います。その違いを知っておけば、さつまいもを選ぶときにちょっと役に立つかもしれません。

今年の〈HOMEMAKERS〉さつまいも収穫風景。霜が降り始める11月中旬までに収穫完了。

今年の〈HOMEMAKERS〉さつまいも収穫風景。霜が降り始める11月中旬までに収穫完了。

これは〈紅はるか〉。さつまいも掘りは重労働だけど、収穫の喜びも大きい。

これは〈紅はるか〉。さつまいも掘りは重労働だけど、収穫の喜びも大きい。

さつまいもは、食べたときの食感で分けると、よく言われるのが「ほくほく系」「しっとり系」「ねっとり系」の3種類。これ、誰が最初にそういう表現をしたのかわかりませんが、うまいこと分けたなぁといつも思います。本当にそんな感じです。

【ほくほく系さつまいも】

水分が少なめで、口の中でほろりとほどける粉質、やさしい甘さのさつまいもです。水分少なめなので、少しずつ口に入れてしっかり噛んでから飲み込まないと、のどに詰まりそうになります(汗)。

昔ながらの焼きいもは、このほくほく系ですね。最近は水分多めのねっとりとした食感の焼きいもが人気ですが、でもやっぱりこのほくほく感が好きという人も多いかと。

有名な品種でいうと〈紅あずま〉〈鳴門金時〉などがあります。香川県では〈坂出金時〉という品種が有名で、私たちも栽培したことがあります。

ほくほく食べたい「さつまいものかき揚げ」。

ほくほく食べたい「さつまいものかき揚げ」。

160度くらいに温めたオーブンでじっくり50分程度焼くだけで、甘い一品「さつまいものロースト」のできあがり。

160度くらいに温めたオーブンでじっくり50分程度焼くだけで、甘い一品「さつまいものロースト」のできあがり。

【しっとり系さつまいも】

ほどよい水分量でなめらかな口あたり。いきすぎない上品な甘さなので、いろんな料理に使いやすいです。私の中でちょっと高級なイメージ。がつがつ食べるというより、ひと口ずつそのなめらかさと甘さを味わってほしい感じ(勝手なイメージです)。

代表品種は〈シルクスイート〉。絹のようになめらかな舌ざわりということでその名がつけられています。

ご飯を炊くときに、さつまいもと塩、酒、みりんなどお好みで合わせて炊きます。

ご飯を炊くときに、さつまいもと塩、酒、みりんなどお好みで合わせて炊きます。

「さつまいもご飯」は、ほくほく系でもしっとり系でもおいしい。

「さつまいもご飯」は、ほくほく系でもしっとり系でもおいしい。

しっとりなめらかな食感の「さつまいもの煮物」。

しっとりなめらかな食感の「さつまいもの煮物」。

【ねっとり系さつまいも】

水分が多く、糖度も高いさつまいも。加熱すると、ねっとりとした食感になり、スプーンですくって食べたり、そのままパンにジャムのようにして塗って食べたりできます。

とにかく甘い! 最近流行りの蜜(糖分)たっぷりの「蜜芋」は、このねっとり系さつまいも代表格の〈安納芋〉や〈紅はるか〉です。

私たちがメインで育てているさつまいもはこの紅はるかで、何度もリピートで注文される方が多いさつまいもです。焼くだけでおやつになるくらい甘いので、料理に使うと甘すぎてしまうこともあるかも。

最近流行りなのはねっとり系さつまいもの焼きいも。蜜が皮の外に出てきます。

最近流行りなのはねっとり系さつまいもの焼きいも。蜜が皮の外に出てきます。

スプーンですくって食べたいくらいのやわらかさ。これをそのままパンに塗って食べるとおいしい〜。

スプーンですくって食べたいくらいのやわらかさ。これをそのままパンに塗って食べるとおいしい〜。

というのが、それぞれの特徴です。たとえば、ホクホクのお芋でさつまいもご飯にしようとか、紅はるかをじっくり焼いてしっかり甘ーい蜜たっぷりの焼きいもをつくろうとか、さつまいもの特徴を生かした食べ方ができると、さつまいもをもっとおいしく楽しめると思います。

HOMEMAKERSカフェ人気のデザート「紅はるかモンブランプリン」。さつまいもの甘さと紅茶プリンがよく合います。

HOMEMAKERSカフェ人気のデザート「紅はるかモンブランプリン」(500円)。さつまいもの甘さと紅茶プリンがよく合います。

さてさて、今年もさつまいもがおいしい季節です。まずは、焼きいも!(オーブンで40〜60分くらい焼きましょう)それから、さつまいもご飯もやっぱりおいしい。そして、さつまいもの天ぷら〜。さつまいも料理、いろいろ楽しんでみてください。

information

HOMEMAKERS 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1

営業時間:土曜のみ 11:00〜17:00(L.O. 16:00)

https://homemakers.jp/

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。https://homemakers.jp/