遠野の「異界」をめぐるツアー

2022年9月23日(祝・金)〜25日(日)の3日間、岩手県遠野市で、ツアー型イベント『遠野巡灯篭木(トオノメグリトロゲ) ’22』が開催されます。

柳田国男が『遠野物語』を記し、今なお、動物、妖怪、死者の魂まで、「異界のものたち」の気配が色濃く残る土地、遠野。本ツアーでは、「遠野の祈り」をテーマに、「天明の大飢饉」による餓死者を供養するために刻まれたという〈五百羅漢〉、河童が住んでいると伝わる〈カッパ淵〉のある〈土淵山口集落〉などをガイドと一緒に巡ります。

『遠野巡灯篭木』は今回が2回目の開催。写真は昨年ガイドと遠野を巡ったスタディツアーの様子。

『遠野巡灯篭木』は今回が2回目の開催。写真は昨年ガイドと遠野を巡ったスタディツアーの様子。

ツアー1日目の夜は、〈遠野ふるさと村〉の「南部曲がり屋」を会場に、土づくりから取り組み世界から注目されるオーベルジュ〈とおの屋 要〉のどぶろくと、自家農場で牛を育て地産地消を貫くイタリアン〈おのひづめ〉の料理という、遠野を味わうスペシャルディナー、2日目の夜には、400年の歴史をもち、『遠野物語』にも登場する伝統芸能「しし踊り」と7名の現代音楽家によるライブセッションが披露される予定です。

ディナーの会場となる「南部曲がり屋」は、母屋と馬屋が一体となった家。遠野は古く馬の産地で、馬と暮らしてきたためにこうした住宅が残ります。

ディナーの会場となる「南部曲がり屋」は、母屋と馬屋が一体となった家。遠野は古く馬の産地で、馬と暮らしてきたためにこうした住宅が残ります。

狩猟で仕留めた鹿の供養が由来とされる「しし踊り」。ライブセッションの会場は、柳田国男が初めて「しし踊り」を見たとされる〈菅原神社〉。ライブはツアー参加者以外も観覧が可能です(要申込)。

狩猟で仕留めた鹿の供養が由来とされる「しし踊り」。ライブセッションの会場は、柳田国男が初めて「しし踊り」を見たとされる〈菅原神社〉。ライブはツアー参加者以外も観覧が可能です(要申込)。

このほか、口承に基づいているとされる『遠野物語』のように、“現代の遠野物語”を紡ぐワークショップや、研究者を招いた「祈り」をテーマにしたトークも予定されています。

「巡灯篭木」は、遠野に残る風習「迎え灯篭⽊(ムカイトロゲ)」にちなみ名づけられたもので、「迎え灯篭⽊」とは、先祖の魂が家に戻るための目印として掲げられる旗と灯籠のこと。「遠野巡灯篭木」では、民俗や芸能・食・音楽を掲げ、目に見えぬものへの想像をめぐらせます。

岩手県遠野市で開催される、ツアー型イベント「遠野巡灯篭木(トオノメグリトロゲ) ’22」。

予約の申し込みは予約サイト(busket)から。参加費は宿泊プランにより異なります。詳しくは遠野巡灯篭木’22公式ウェブサイトをチェックしてください。

information

遠野巡灯篭木’22

開催日時:2022年9月23日(祝・金)〜 25日(日)

Web:遠野巡灯篭木’22公式ウェブサイト

Web:遠野巡灯篭木’22ツアー予約サイト(busket)

writer profile

Haruna Sato

佐藤春菜

さとう・はるな●北海道出身。国内外の旅行ガイドブックを編集する都内出版社での勤務を経て、2017年より夫の仕事で拠点を東北に移し、フリーランスに。編集・執筆・アテンドなどを行なう。暮らしを豊かにしてくれる、旅やものづくりについて勉強の日々です。