富山県高岡市にある重要伝統的建造物群保存地区、山町筋。昨年の秋、そんな土蔵づくりのまちにできたカフェ「COMMA, COFFEE STAND」が、さっそく人気を集めています。

人気の理由は、商家を改装した店内と特製シュークリーム。

注文を受けると、さっくり焼き上がったシュー皮に高岡の前崎養鶏の卵と、八尾の低温殺菌牛乳を使用したカスタードをつめてくれます。このシュークリームは、大菅さんが惚れ込んだ東京の人気店、「菓子工房ルスルス」の監修によるもの。同店のパティシエ・新田あゆ子さんから特別に教わったレシピと、富山の食材が出会って生まれた味です。

農園や栽培品種、生産方法にこだわったシングルオリジンコーヒー

時には、その日限りのメニューが登場することも。旬の味に出会えるのが、何よりもうれしい!

木田芳香園さんの抹茶を使った「抹茶のブールドネージュ」(奥)とさくさくした食感の「くるみのメープルシロップとエスプレッソがけ」(手前)

無農薬の小松菜を使用した「高岡西広谷のまんてん卵と紫イモのキッシュ」

お店をきりもりしているのは、高岡市出身のバリスタで、お菓子づくりにも定評がある大菅麻希子さん。商家のリノベーションを手がけたのは、旦那さんで建築家の大菅洋介さん。

大菅さんご家族は東日本大震災後に東京から富山へ移り住んできました。そして現在はこの歴史が息づくまちで、伝統と新しい文化、そして人が融合するさまざまな試みに挑戦しています。

高岡市に移転してから、建築家としてまちづくりに関わることが増えたという大菅洋介さん。

3月14日(土)・15日(日)は、「山町筋のひなまつり」に合わせて「たかおか軒下マルシェ」を開催します。主催は洋介さんをはじめとする、ご近所の有志の皆さん。

土蔵づくりの商家の軒下を“お借りする”ことからはじめて、高岡の良いもの・おいしいものをもっと広めていきたい、伝統的な建物を有効活用していきたい!と、昨年の夏よりスタートしました。当日は山町筋(木舟町〜小馬出町)の家々の軒下に、市内外の農家のお米や、カレー、かまぼこ、古書などが並びます。

軒下が深い土蔵づくりの特徴を生かすというところが、何とも建築家らしい発想!

「COMMA, COFFEE STAND」さんは、和菓子の老舗「大野屋」さん、セレクトショップ「はんぶんこ」さんと共に「山町おさんぽカフェ」をという特製カフェセットを販売します。

「COMMA,」という名は、お店が小馬出町(こんまだしまち)にあることと、まち歩きを楽しむ人たちが、文中に休みを入れる「 , 」(コンマ)のようにひと休みできる場所になったら、という思いから付けられた名前だそう。

江戸時代初期から商人の町として栄えてきたこの辺り一帯には、いたるところに古いまち並みや寺社があります。「COMMA,COFFEE STAND」へは、高岡駅から歩いて10分ほど。路面電車の万葉線・坂下町駅からは徒歩3分。まち歩きの際は、ぜひ立ちよってみてくださいね。

・COMMA, COFFEE STAND・たかおか軒下マルシェ・菓子工房ルスルス

writer profile

Yu Miyakoshi宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。