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東京2020組織委員会(以下、組織委)は、東京都教育委員会と連携し、オリンピック・パラリンピック教育推進の一環として、
パラスポーツへのさらなる理解促進を目的に、陸上競技こん棒投の競技用備品「こん棒」の製作を
都立工芸高校定時制課程の生徒に依頼し、準備を進めてまいりました。
この度、組織委に納品された、東京2020パラリンピックの陸上競技用備品「こん棒」が発表されました。

【東京2020パラリンピック陸上競技用備品「こん棒」】

「完成品」
・本数:20本(持ち手4パターン)
・素材:ブナ材(北海道産)

<製作>
都立工芸高校定時制課程インテリア科

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「製作の経緯」
2019年6月4日に東京都教育委員会と協定を締結し、2019年7月にこん棒製作を開始しました。
2019年中にWPA(国際パラ陸上競技連盟)の技術委員により試作品の確認を実施し、
その後改良を加えた完成品が、2020年3月に組織委に納品されました。
こん棒の調達に当たっては、国内に製作を行うメーカーがなく、調達先が極めて限定されていることから、
この機会をオリンピック・パラリンピック教育推進に活用することとしました。
都立工芸高校は、過去にパラリンピック競技でもあるボッチャの競技用備品(ランプ)を
製作した実績がある、工芸・デザイン系の製作技術を学ぶ高校です。

「製作過程」
令和元年度第4学年の生徒15名が、「課題研究」の授業において、パラスポーツやこん棒投、
バリアフリーについて学び、意見を出し合いながら、こん棒を製作しました。
また、こん棒には、生徒がデザインした学校名のロゴが焼き付けられています。

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『持ち手特徴説明』
都立工芸高校の生徒の皆さんは、組織委がお貸しした1本のこん棒を元にこん棒投について
一から勉強してくださいました。レギュレーションに沿っていれば、持ち手の部分の形状は
製作者が自由に工夫できるというこん棒の特徴を生かし、手の大きさ、障がい、投げ方などの違いに配慮し、
引っ掛かりや抜けやすさの異なる球状・円柱形などの4種類の持ち手のこん棒を製作いただきました。

『製作した生徒(令和元年度第4学年)のコメント』
「こん棒製作は競技内容を知ることから始まりました。使ってくださる選手の方々が、
使いやすい、握りやすい、投げやすいこん棒を目指して試行錯誤を繰り返し、
1本1本思いを込めて丁寧に仕上げしました。
学生であった私たちが、世界の平和の祭典に関われる機会をいただき
大変光栄なことと感謝しております。私たちの作ったこん棒が、
オリンピックスタジアムの空に選手の方の思いを乗せ大きな放物線を描く、その日を待っています。」

「小谷実可子組織委スポーツディレクターコメント」
「都立高校の生徒の皆さんが想いをこめて製作してくださったこん棒が無事に完成、納品され、
東京2020パラリンピックの舞台で使用されることを大変嬉しく思います。使用する選手の
障がいの特性に応じたこん棒を製作するために、自ら学び、工夫を重ね、ベストを尽くした
生徒の皆さんにとっても、今後の人生につながる貴重な経験になったのではないかと思います。
選手がベストを出せるようにと工夫された持ち手が異なる4種類のこん棒によって、
5日後に開幕する東京 2020 パラリンピックにおいて、どんな勝負が繰り広げられるか、とても楽しみにしています。」

【「こん棒投」に関する情報】

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『「こん棒投」とは』
「こん棒投(Club Throw)」は、車いすクラスの中でも障がいが重度であり、手にも障がいのある選手を対象とし、
ボウリングのピンに似た⻑さ約40センチメートル、重さ397グラムのこん棒を投げて距離を競う。
投げ方に制限はなく、後ろ向きに投げることも認められている。

【世界パラ陸上競技連盟(WPA)陸上競技規則 及び 規定 2018-2019(2018年1月発効)】
※以下、日本パラ陸上競技連盟ウェブサイトから抜粋(https://jaafd.org/pdf/committee2/20190110-001.pdf)

第37条 こん棒投
<競技会>
1.こん棒は首部と先端部またはそのいずれかで片手だけを使って支えるものとする。
こん棒は着地エリアの方向を向いて投げても、後ろ向きの姿勢から頭上越えで投げてもよい。
<こん棒>
2.構造:こん棒は、先端部(ヘッド)、首部(ネック)、胴体部(ボディ)、底部(エンド)の
4つの部分からなるものとする。先端部、首部、胴体部は木製で、全体として固定され、
一体化した頑丈なものでなければならない。胴体部は、金属製で刻み目や突起や
鋭い縁のない円筒状の底部に固定されていなければならない。
3.先端部、首部、胴体部の表面は、くぼみ、でこぼこ、溝、畝、穴、ざらつきがなく、滑らかなものでなければならない。
4.先端部は球状または円筒状で、首部に向けてすぐに細くなる形状でなければならない。
胴体部は、一番太い部分の直径が60mm 以下でなければならず、形状は円筒状でもよい。
こん棒は、首部に向けて均等に細くなり、金属製底部に向けて少しだけ細くなるものとする。

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