東京駅から地下鉄で15分とアクセスが良い場所にありながら、江戸の面影を今に残す人形町・水天宮エリア。歴史と伝統を持つ下町の風情が感じられる町には、高感度なショップも続々オープン。情緒あふれる小粋な界隈に、お気に入りを見つけに出かけましょう。
江戸時代、歌舞伎や浄瑠璃の劇場が多く、人形遣いが住む地域だったことが地名の由来だそう。界隈にはパワースポットが集中するといわれ、安産・子授けの神様である水天宮を中心に、小網神社など小さな神社にも参拝者が列を作ります。

パワースポットで神様とのご縁を結んだら、お次は小さなお店へ足を運んでみましょう。昔ながらの伝統工芸店や老舗甘味処などが軒を連ねる甘酒横丁といった情緒豊かな一角がある一方、モダンなコーヒーショップやハイセンスな雑貨店なども点在。眺めているだけでワクワクするお店がそろいます。
“街のリビング”がコンセプトのブックカフェ。白を基調とした全面ガラス張りの店内には、自然光がさんさんと差し込みます。高さ5mの壁一面に並べられた本はなんと2000冊。 好きな本を片手にカフェタイムを楽しむことができるのはもちろん、気に入った本は購入もできます。

ランチのおすすめは旬の野菜をたっぷり使った「ヘルシーデリプレート」。メインはお魚かお肉のどちらかを、デリは6 種から2種をチョイスできます。ビーツと紫キャベツのサラダや梅煮ひじき、キーマカレーなど、和洋中さまざまなデリが楽しめます。テイクアウトできるカフェラテ(550円)は町歩きのおともにも。
子宝と安産のご利益で有名な神社。1818(文政元)年、一般開放の縁日に、妊婦が鈴紐のお下がりを腹帯にし、安産祈願して無事に出産したことからご利益が全国に広まったそう。いまでも連日、子宝や安産を願う人々が訪れ、特に12日に一度めぐってくる「戌の日」には、多くの参拝者で賑わいます。

境内には、遊ぶ子犬を母犬が見守る「子宝いぬ」があり、撫でるとご利益があるといわれています。水天宮の境内にある弁財天をはじめ、日本橋人形町周辺に鎮座する七福神を巡拝する「日本橋七福神めぐり」にもトライしてみて。
1933(昭和8)年、横浜の「ホテルニューグランド」で洋食を学んだシェフが人形町に開業した洋食店。柳橋や深川の芸妓衆、明治座で公演をする歌舞伎役者たちから愛されてきた味が2018年、現在の地に移転オープン。

創業当時から変わらぬ味で人気を誇る看板メニューが「洋食弁当」。デミグラスソースで煮込んだ柔らかなお肉がたっぷり入った“ビーフスチュー”、香辛料とハーブが効いたハンバーグ、サクッとした衣と濃厚なホワイトクリームが絶妙なカニクリームコロッケなど、芳味亭の名物がすべて味わえます。デザートには、固く素朴な甘さにほろにがいカラメルのプリンがおすすめ。
「CLASSICS the Small Luxury日本橋人形町店」は、厳選された良質な素材と、一流の職人技でつくられるハンカチーフを取りそろえた専門店。「繊維の宝石」の異名を持ち、絹のような光沢をもつ海島綿や、使い込むほどに豊かな表情・味わいに加え美しい光沢が特徴のリネンなど、こだわりのハンカチーフが約200種類ならびます。

イニシャルやモチーフなど、刺繍の種類も豊富で、オーダーも可能。数種類を組み合わせたり、プリントされた動物の手に何かを持たせたりと、世界にひとつだけのハンカチーフをつくることができます。
人形町駅からすぐの「UNISON TAILOR(ユニゾンテイラー)」は、築50年の古民家をリノベーションし、北欧のカフェのような柔らかな温かさが漂うコーヒーショップ。糸やボタン、生地などを組み合わせて新しい服を編み出すテーラー(仕立屋)のように、バリスタがお客さんの好みにあったものを一杯ずつハンドドリップしてくれます。

コーヒーはすべて高品質で風味豊かな豆を使ったスペシャルティコーヒー。豆本来が持つフルーティな香りや風味を壊さないよう浅煎りにこだわり、ブラックが苦手な人でも、ミルクや砂糖なしで飲めるまろやかさが特徴です。コーヒーのほか、こだわりクラフトビールもあります。
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