日本有数の茶どころ、宇治で180年あまりの歴史を持つ茶舗「伊藤久右衛門」。
上質な抹茶を追求するとともに、独創的なアイデアでお茶の魅力を引き出し続けている老舗です。桜の時期限定でオーダーできるパフェがあると聞いて訪ねました。
京阪宇治駅から北へ歩いて約5分。“茶”と描かれた白いのれんのかかる大きな建物が「伊藤久右衛門」の宇治本店です。
伊藤久右衛門の創業は江戸後期の天保3年。およそ180年の歴史をもつお茶の老舗で、京都の有名寺社の御用達としても知られます。
一方で、お茶の可能性を広げたいと、スイーツなどの分野にいち早く取り組みました。
平等院店、京都駅前店もありますが、茶房を備えているのは本店のみ。季節によっては待ち時間が長くなることもあるので、午前中に訪れるのがおすすめです。
女性を中心に人気が高いのは「よくばり抹茶パフェ」。
いちばん底には特製の抹茶蜜、その上に自家製の抹茶ゼリーや抹茶フレーク、抹茶アイス、白玉など……。さらに、わらびもちと茶だんごがのった抹茶好きも大満足のスイーツです。
食べる時には、添えられた抹茶の粉末をお好みでかけましょう。はじめはそのまま、途中から抹茶をかけていただくことで、2段階の味を楽しむことができますよ。
宇治川周辺の桜の見ごろは、例年3月下旬から4月の上旬。宇治川にかかる桜の枝がのどかな雰囲気で、街なかとは違った景色を楽しむことができます。
伊藤久右衛門で桜の季節に合わせて登場するのが、「さくらパフェ」です。刻んだ桜の塩漬けが入った桜アイスや桜色の白玉など、目でも舌でも桜を感じられます。桜ゼリーや白玉、茶だんごが通された竹串が、まるで舞妓さんのかんざしのように華やかですね。もちろん、自慢の抹茶ゼリーも入っています。
こちらにも抹茶が添えられますので、お好みでどうぞ。
茶房で抹茶スイーツをゆっくり楽しんだら、おみやげを選びましょう。おすすめは、水・土・日曜の週3日だけ、本店限定で販売される「生どら焼き」。
白あんベースの抹茶あんがふわふわの柔らかい皮に挟まれています。抹茶本来の香りや味わいを最大限に引き立たせるべく、改良を重ねたという白あんと抹茶のバランス、また皮とのハーモニーが見事です。
おみやげにもさくらの時期限定のものをという人には、「さくら抹茶大福」。抹茶あんとカスタードを合わせたものを桜色の求肥に包んだ目にも麗しい大福。洋菓子を思わせる斬新な味わいです。

寒かった冬が過ぎ、心もはずむ春はすぐそこ。宇治伊藤久右衛門本店の茶房で春を味わってみませんか。