石川・和倉温泉のはずれに佇む「白巖山 青林寺」。2017年10月に国登録有形文化財に登録された、全国に数少ない御便殿が保存されているお寺です。この御便殿から見られる庭の写真が幻想的で美しいと話題を集めています。境内の奥には「和みの丘公園」へと続く竹林の山道も。
空気の澄んだ場所で、歴史を感じながら穏やかなひとときを過ごしてみませんか?

東宮殿下が休憩所としてご利用された格式高い御便殿(ごべんでん)

和倉温泉駅から北陸能登バスで和倉温泉バスターミナルまで約5分、そこから4分ほど歩くと「白巖山 青林寺」があります。
このお寺は、東宮殿下(後の大正天皇)が和倉行啓の際の休憩所として利用された「御便殿」と称される建物があることで知られています。御便殿は全国的に極めて少ない、皇族の方々が臨時に利用される建物です。和倉温泉では特別に残され、昭和51(1976)年に青林寺に移築。築100年以上経つ現在も美しい状態で残されています。

東宮殿下がご利用された部屋(御座所)の柱は檜、天井の縁には綺麗なカーブが施されています。これは「折上格天井(おりあげごうてんじょう)」と呼ばれ、木目の美しい栃の木で仕上げてあります。
当時使われた座布団、花台などの備品も展示されていますよ。

ガラスの向こうに広がる庭の緑を楽しもう

かつて御便殿は風光明媚な場所に建てられていたため、美しい景色を眺められたそうです。移築された現在、庭には木々の緑が広がり、日の光が入り込む座敷は心が落ち着く空間に。そこに置かれたテーブルに緑が反射する様子が美しいと話題を呼んでいます。住職にひと声かけて写真撮影を楽しんでみましょう。

写経や坐禅で気持ち新たに!お寺で体験メニューにチャレンジしてみませんか

青林寺では60分の修行体験も人気。先祖供養の為に行われていた写経や、姿勢を正して座り精神統一を行う坐禅が楽しめます。どちらも日常から離れ、心を鎮めてリフレッシュするのにぴったり。能登弁を話される優しい人柄の住職が、丁寧に教えてくださいますよ。体験の後には、住職による御便殿の解説も聞くことができるのでお楽しみに。

修行体験は手ぶらで気軽に参加できます。申し込みは2名から、事前に和倉温泉観光協会へ電話予約が必要なので注意しましょう。
2021年1月からは御便殿と庭のライトアップを眺めながら、石川産の紅茶や和菓子を楽しめる特別プログラムもスタート。より幻想的な世界を楽しみたいかたにはこちらがおすすめ。ぜひチェックしてみてくださいね。

遊歩道に寄り道し、森林浴を楽しもう

体験を終えたら近くの遊歩道を歩いてみませんか?青林寺の奥には観音尊像が並ぶ竹林の参道があります。緑が広がる約580 mの遊歩道は「和みの丘公園」と呼ばれ、散策にはぴったりのスポット。竹林に葉が揺れる音や鳥のさえずりも響き渡り、穏やかな時間を過ごすことができます。

250段ほどの階段を登りきると展望台があり、季節ごとに変わる木々の色と和倉温泉街を見渡すことができます。そして、そこにはつくと願いが叶うと言われる「和みの鐘」が。竹林の向こうに広がる能登の海まで鐘の音が響き渡ります。願いを込めて鐘をついてみてはいかが?

お寺の見学や体験、そして周辺の散策まで楽しめる青林寺。歴史に触れながらも、リフレッシュできるおすすめのスポットです。和倉温泉や能登の海を満喫した後は、少し足を伸ばして緑に囲まれた空間で心も体も癒されてくださいね。