国道136号から県道136号線へ。住宅街に抜けさらに畑道を進み、豊かな自然に囲まれた長閑な場所にあるのが「Guest house+Café わ」。“みんなが集まり、お互いが「わ」になって繋がり合いながら人生を楽しめれば”と、店名に込めた思いを聞かせてくれたのはマスターの清田衆平さん。畑で採れた野菜や地元産食材など、オーガニックにこだわりココロとカラダに栄養を与え、来店客をやさしく癒やしてくれる、とっておきの一軒です。

納屋をリノベーションした開放感あるカフェ

存在感あるモダンな外観のカフェは農家の納屋をリノベーション。店内に入ると真っ白な壁に黒い立派な梁が際立ち、高い天井とあたたかな光が差し込む空間が広がります。

店内はギャラリーとしても利用され壁にはアートを展示。地元作家のシルクスクリーンや墨絵など、2〜3カ月ごとに入れ替わり店内を演出。販売もしています。

国内で味わえる希少なスリランカコーヒー

オープンキッチンからはコーヒーのいい香りが。
“Café わ”で味わえるのは、国内でも珍しいスリランカコーヒーです。

日本でスリランカコーヒーを提供する店は、“Café わ”と同店と繋がりのある熊本のナチュラルコーヒーのみとのこと。紅茶の国として有名なスリランカですが、イギリスの植民地になるまではコーヒーの栽培国でした。この地からコーヒー畑が消えた理由と、世界のコーヒー取引の裏側を知り、現地生産者と直接交渉し山間地の村にコーヒー工場を建設したり、苗木の植樹を行うなど、幻のコーヒーと呼ばれたスリランカコーヒーを今に甦らせ、拡大させたのが清田さんの叔父・清田和之さん。その繋がりから、貴重なスリランカコーヒーを提供しています。

コクを出すためリネンフィルターで丁寧にハンドドリップするコーヒーは、苦味が少なく程よい酸味とフルーティーな味わいが特長。清田さんが趣味で集めた有田焼や古伊万里のカップで味わうこだわりの一杯をぜひ味わってくださいね。

もう一つのスリランカを味わう

そして、“Café わ”で味わえるもう一つのスリランカが、カレーです。カレーに使うスパイスは、スリランカコーヒーを復活させた叔父・和之さんと繋がりのあるスリランカ人・レーヌカさんの家庭で調合、ローストしたものを送ってもらっているそう。オープン時から継ぎ足しで作り続けコクを出し、ココナッツミルクで日本人好みの辛さに調整しています。

お皿には新鮮な地場野菜とチキンの素揚げ、地元産の黒米と緑米を合わせ釜戸で炊き上げたご飯が盛られ、彩りに花を添えるのは庭に咲く小さな野花。“Café わ”の庭先には食べられる野花がたくさん。こうして料理にも季節の野花がかわいらしく添えられています。

そのほか15食限定ランチも人気。ランチに付く“国清汁(こくしょうじる)”は、静岡県伊豆の国市奈古谷地区にある国清寺を発祥とする600年の歴史ある郷土料理で、大根やニンジン、ゴボウなどを炒め味噌仕立てにした汁物。米のとぎ汁を入れることで味に深みが出るそうです。

食後のデザートには「あんみつパフェ」880円をどうぞ。
季節のフルーツに抹茶とバニラのアイス、わらび餅、安倍川餅、水羊羹と食べ進め、コーンフレークが食感のアクセントに。贅沢な和スイーツはボリュームもあり大満足です。

大正時代の古民家をゲストハウスに

カフェの横に建つのは築100年以上という古民家で、1棟貸切のゲストハウスとして利用されています。二間続きの客室には縁側もあり庭を眺めながらゆっくりと寛ぐのにぴったり。

夏には蚊帳を張る寝室には風情あるあたたかな電球が。でも実はリモコン式という近代的な部分もあり少し驚きました。薪窯式のお風呂の湯は奈古谷温泉を引き、湯船には清田さんこだわりのワイン桶を使用。ぬる湯ながら体の芯まで温まるそうです。

調理場も広く、横の炊事場には昔ながらの釜戸も。カフェで提供するご飯もこの釜戸で炊き上げています。土間にある囲炉裏テーブルではバーベキューもOK(食材持ち込み・バーベキューのみの利用も可)。囲炉裏で味わうバーベキューもいいですね。
ゲストハウスは1棟貸切・素泊まり3000円〜。朝食1100円(2名〜)、夕食3000円 ※すべて1名の金額・要予約

畑では無農薬、化学肥料不使用で季節の野菜を育てカフェで提供。「無農薬でもここまでできるということを知ってほしい」とジャガイモの収穫やサツマイモの植え付け体験なども開催。体験募集の告知はしていないので、一緒にやってみたい人は気軽に声をかけてくれれば畑作の時期に合わせて参加できるそう(詳細は要問い合わせ)。

今後は休耕地を活かし棉の栽培も予定。伊豆の国産の棉で糸を紡ぎ、綿作りで地域活性化を目指したいと話します。人を迎え入れ、輪になり、和を作る“Guest house+Café わ”。カフェや宿泊体験のほかにも楽しみ方がたくさんありそうです。