「パティシエをもっとクリエイティブに」をコンセプトに生まれたパティスリーカフェ「hannoc(ハノック)」。シェフは全員1990年代生まれで、それぞれが自分の得意分野を生かした創作性の高いケーキを作っています。プライスカードに各シェフの名前が明記されているため、自分好みのケーキを作るシェフを探すといった、新しい楽しみ方ができます。

オープン前から行列ができる、今注目のパティスリー

地下鉄谷町線中崎町3号出口を出てすぐ。各線梅田駅からも徒歩圏内にある「hannoc」。グレーで統一されたモダンな建物が目を引きます。オープンは2020年3月。瞬く間に人気になり、行列店になりました。

フレッシュのケーキは常時約10種。ほか焼き菓子などもそろいます。イートインが可能で、カフェとしても利用できます。

推しパティシエを見つけるという新しい楽しみ方

驚きなのは、個性的なビジュアルのケーキたち。プライスカードには、作り手であるシェフの顔写真と名前が書いてあります。これはパティシエ個人にファンがつくようにという狙いから。実はこちらを運営しているのは、パティシエ専門の人材紹介サービス「パティシエント」を展開する株式会社ドリームラボ。人材紹介業から得た経験を活かして「若手パティシエがのびのび自己表現できる職場を」という想いで立ち上げたお店です。

パティシエが働く姿がわかるようキッチンはガラス張り。ライブ感と活気のある雰囲気が伝わってきます。

個性があふれた、ワクワク感ある斬新なスイーツ

キュートなお花型のメモアはパティシエ森えみりさんの手によるもの。ジャスミン茶でムースを作り、中には金柑のゼリーが。底のダマンド生地にもジャスミンの茶葉を混ぜ込み、食べるとお花の華やかな香りが広がります。

最年長の岡村拓弥さんが手がけているのが、雲みたいなビジュアルがかわいいニュアージュ。ココナッツとライムのムースのなかに、いちごとライムのジュレを入れた爽やかな一品。オープン当初から材料を変え、進化し続けているケーキです。

上田莉緒さんがつくるプルミエは、玄米茶が主役。玄米茶を煮出したフロマージュムース、ライムで香りづけした洋梨のコンフィチュール、玄米茶を混ぜ込んだサクサク生地のシュトロイゼルの組み合わせで、玄米茶の香ばしさとチーズの酸味の意外な相性の良さがわかります。

野中優希さんが手がけたマルジョレーヌは、フランスの伝統菓子。薄くパリパリに焼いたアーモンドとヘーゼルナッツの生地で、生クリームとヘーゼルナッツクリームをサンド。ナッツの香ばしさが堪能できます。

真っ赤なケーキは須山裕也さんがつくったマジ カカオ。カカオニブ入りのシュトロイゼルにチョコレートムースをのせ、中にライチのような風味のカカオパルプのジュレとルビーチョコレートのガナッシュが。フルーツやナッツなどは使わない、カカオづくしのめずらしいチョコレートケーキです。

高山果穂さんのグランディールは、コーヒーとチョコレートのムース、キャラメルのブリュレ、コーヒーとヘーゼルナッツのスポンジ、チョコレートのクッキーを重ねたもの。甘すぎず、コーヒーの苦味が効いているのが魅力です。

焼き菓子やドリンクもビジュアル映え抜群

人気の中崎バターサンドは、大阪の名シェフで特にバターサンドに定評のある西園誠一郎さんが監修。フランス産発酵バター100%でリッチな味わいですが、バターと同量のアングレーズソースと合わせているため、口溶けはなめらか。型押しされた六角形のクッキーも新鮮です。

マイヤーズのラム酒に漬け込んだラムレーズン、濃厚なイタリア産ピスタチオを使ったピスタチオの2種のほか、季節替わりのフレーバーも登場するのでお楽しみに。

コーヒー、紅茶などのほかオリジナルのドリンクも。色の美しさが目を引くバタフライホワイトは、ヨーグルトの上にゼリー状にしたバタフライピーのハーブティーをのせ、甘めのサイダーで割ったもの。爽やかで甘酸っぱいドリンクです。

パティシエーズショコラッテは、力強い風味が特徴のサントメ産のハイカカオを使用。カカオ感は濃厚ですが、口当たりはサラっとしていて夏に飲みやすい仕上がり。トッピングの生クリームと混ぜるとよりマイルドになります。

オープン前から行列と聞くと、行きにくく感じるかもしれませんが、テイクアウトなら比較的スムーズ。若いパティシエがのびのび働き、活気が伝わってくるので、スイーツやオリジナルのドリンクでお腹を満たすだけでなく、元気がもらえるという意味でも新感覚のパティスリーですよ。