室町時代から栗の栽培が始まり、江戸時代には将軍家へ献上していたというほど、上質な栗の産地として知られる長野県小布施町。小布施で約200年間、栗菓子を作り続けている「桜井甘精堂」の直営カフェ「栗の木テラス」へ、名物のモンブランを味わいにでかけませんか。

栗菓子店ならではの濃厚な栗のモンブラン

栗菓子店が軒を連ねる小布施のメインストリートへは、長野電鉄小布施駅から徒歩10分ほど。和の雰囲気が漂う街並みの中に、軽井沢の教会をモチーフにしたという「栗の木テラス」が建っています。とんがり屋根の上には、風見鶏ならぬ馬が取り付けられていて、かわいらしい外観です。

入口のショップを抜けると、カフェスペースも洋館のような優雅な雰囲気。奥には暖炉があり、アンティークの家具が置かれ、骨董品のランプや絵画が飾られています。

カフェの名物は「モンブラン」。タルトの上にスポンジ生地を包んだ生クリームを乗せ、上から国産栗で作った栗ペーストをたっぷりかけています。栗ペーストは、栗と砂糖のみで作った「桜井甘精堂」の栗あんにバターや洋酒を加えて仕上げているので、栗の濃厚な風味が引き出されて栗を堪能できます。

新栗の季節を迎えると、9月下旬から11月中旬までは、「モンブラン」にも新栗が使われます。色味も淡い色になって、さらに栗の風味が楽しめるそう。この時期ならではの特別なモンブランをぜひ味わってみてはいかがでしょうか。

ショーケースには常時10〜15種類ほどのケーキが並び、月替わりのケーキもあるので、モンブラン以外にも目移りしてしまいます。その中で注目したいのが「栗ぷりん」。地元のオブセ牛乳を使い、栗みつを加えて作っているため、栗の味がほんのりするなめらかなプリンです。

カラメルソースの代わりについているのが栗あんのソース。お好みですが、これをかけるだけで栗の風味が濃厚になり、おいしさも増すのでおすすめですよ。

種類豊富な紅茶と一緒に優雅なティータイム

スイーツと一緒にいただきたいのが紅茶。「おいしい紅茶が飲めるお店」に認定されるほど紅茶にもこだわりがあり、20種類近く用意されています。月替わりの紅茶もあるので迷うほどです。モンブランには、合うようにブレンドされたすっきりとした味わいの「栗の木テラスオリジナルティー」がおすすめ。ストレートでぜひ。

紅茶は注文を受けてから淹れ、たっぷり楽しめるようにポットで提供するため、ゆっくりティータイムが過ごせます。オリジナルの焼き菓子や紅茶も販売し、おみやげ探しにもぴったりなので、ぜひ立ち寄ってみては。

江戸時代から続く職人技が光る栗菓子

「栗の木テラス」でスイーツを堪能したあとは、近くの「桜井甘精堂 本店」へ。小布施で初めて栗落雁が作られた江戸時代の文化年間から続く老舗の栗菓子店で、栗本来の味わいを生かすお菓子を作り続けています。店内には桜井甘精堂や栗菓子の歴史を物語る展示もありますよ。

1819(文政2)年に初代が作った「純栗ようかん」は、国産栗と砂糖、寒天のみで作られ、栗のおいしさが味わえる逸品。このようかんから、切らずにそのまま食べられると人気の「ひとくち栗ようかん」も生まれました。桜井甘精堂を代表する銘菓です。

人気の「栗かの子」は栗と砂糖だけで練り上げた栗あんに、栗の甘露煮を入れたお菓子。ごろっとした大粒の栗の味わいがたまりません。ショーケースには和菓子だけでなく、栗の木テラスブランドの洋菓子、フィナンシェやマロンパイなども並んでいます。

秋は「新栗 茶巾しぼり栗きんとん」や「栗もなか」、栗あんが新栗になる「新栗どらやき」などが登場。新栗の時期に小布施へ足を運んでみてはいかがでしょうか。