金沢の繁華街・香林坊の裏手にある「せせらぎ通り商店街」。長町武家屋敷群近くの落ち着いた町並みには、古くからの住宅や飲食店などに加えて、10年ほど前から町家や空きビルを改装した魅力的な店が増えて地元でも注目されています。その先駆者的存在が「Boulangerie et Bistro ひらみぱん(ブーランジュリーエビストロひらみぱん)」です。

長居したくなる昔懐かしいレトロな雰囲気

中央小学校南の交差点角にある、大正時代の趣ある元鉄工所にオープンしたのが2011年のこと。アンティーク調の異なるテーブルやイスが並ぶ店内は、広すぎず狭すぎずのちょうど良い空間で、メインダイニングや窓際など、座る場所で見える風景も変わります。共通するのは、まるでヨーロッパを旅するような雰囲気です。

オーナーシェフは、能登半島の石川県七尾市出身の平見高広さん。もともと東京で服飾系専門学校を卒業し、関連する仕事に就いた後、リセットしたいと25歳でUターン。地元の知り合いから「無いものねだりではなく、あるコト探しが大切」と学んだ後、カフェ開店という目標へ向けて、フレンチレストランなどで本格的に働き始めたといいます。単に料理人というよりは、ストーリーを考えたり、お客様が楽しめることを実現化することに長けている、プロデューサーのような方。店内の雰囲気はもちろん、パンや料理もさまざまな工夫があります。

モーニングからディナーまで。カフェ使いも可能な店

北陸新幹線が開通した頃から、時間を早めてモーニングをはじめたという平見さん。今もシーズンになると行列ができるほど評判になりました。何より、窓から差し込む朝の光が店内を包み心地よさがあります。

モーニングメニューは、自家製チキンハムに、チェダーチーズ、ベシャメルソースをパンに挟み、半熟の目玉焼きを上にのせたクロックマダムが人気です。耳までカリッと焼いたパンと具材、トロリとした玉子との相性が良く、また食べたくなる味わいです。他に、キッシュのセットもありますよ。

ランチは、パイ型に具材を入れて焼き上げたフレンチ総菜のキッシュをメインに、ローストポークやたっぷりの野菜をのせたプレート。パンやスープも付きます。
また、キッシュ以外にもキューバサンドなど、その時々でメイン料理も登場するので、訪れた日にチェックをして好みを選びましょう。

カフェタイムには、飲み物と季節のフルーツタルトやヌガーグラッセなどの「デザートセット」1210円が味わえますよ。

パンのテイクアウトも可能

店内に入ってすぐに、焼き立てのパンが並びます。もちろん朝から数種類ものパンが登場しますがなくなり次第終了。食パンからハード系、クリームパンなどおやつ系と、食べたいパンが誰でも見つかるというほど種類が豊富です。

おすすめのひとつは、外はカリッと中はしっとりとしたフランス伝統菓子の「カヌレ」238円。1度に10個近くまとめ買いしてく人もいるほど人気です。

金沢へ旅するきっかけになる店

店名の「ひらみぱん」は、鍋やフライパンの「パン」と、ブレッドの「パン」をかけたもの。ビストロとして、そしてパンのお店として、そのどちらも大切にした名前です。

朝から夜まで、そしてカフェ使いもできる使い勝手の良さがあることと、兼六園や金沢21世紀美術館、近江町市場といった金沢の観光地からも近いことで、この店を拠点にして何度も金沢へ通う人もいるといいます。

それは「また行きたいなぁ」と記憶に残る店だからこそ。一度訪れるとリピーターになる人が多いのが「Boulangerie et Bistro ひらみぱん」です。