長野県小布施町は栗で有名ですが、りんごやぶどう、さくらんぼなど果樹栽培もさかんな町です。小布施町周辺の市町村もフルーツや野菜などが豊富に実り、食材が豊かな地域。おいしいフルーツを使ったタルトが評判の「KUTEN。fruit&cake」へでかけてみませんか。

物産館をリノベーションしたノスタルジックな空間

長野電鉄小布施駅から車で約5分の場所にある岩松院は、葛飾北斎が描いた天井画『八方睨み鳳凰図』が有名な古刹。その境内に建つのが、カフェ「KUTEN。fruit&cake」です。

趣ある和風の建物に「おぶせの物産館」と看板が掲げられ、一見してカフェとは気が付かないかもしれません。店内に入ると雰囲気はがらりと変わり、天井も高く、和モダンでおしゃれな奥行きのある空間があらわれます。

元は看板の通りの物産館で、販売とレストランを経営していたとのこと。カフェを始めるにあたり、元の形を生かして、スタッフや大学生がDIYでリノベーションをしたそう。壁の色合いや家具、照明などもカフェの雰囲気に合うように変えています。

奥にはブルーに彩られた床の間がありますが、物産館の前に岩松院の僧侶たちが暮らしていた時代があり、その当時の雰囲気も残っています。

地元のフルーツを使った華やかなタルトに心ときめく

「KUTEN。fruit&cake」は、岩松院を訪れる観光客に向けて、地域の農産物を発信できたらとの思いで2021年4月にオープンしました。小布施町や須坂市、中野市、長野市、山ノ内町はりんごやぶどう、桃、いちご、プルーン、さくらんぼなどの名産地。小布施町はその中心地にあります。

その立地を生かせるのがタルトだったそう。フルーツに特化して、半径30km以内で生産されているものを積極的に使っています。栽培農家の思いを伝えられるようにと、スタッフが足を運び、ヒアリングをして仕入れているそうです。店名の「KUTEN。」は文章の終わりに使う句点から付けられましたが、生産者からフルーツを受け取り、最終地点にいるスタッフが責任をもって加工し、お客さんに届けたいという思いが込められています。

旬のフルーツ以外も素材を吟味。タルト生地には長野県産の小麦や長野市松代町の平飼いの卵、やさしい味わいになるてんさい糖を使っています。

タルトは常時10種類ほど。旬のフルーツがたっぷりの「KUTEN。フルーツタルト」ですが、この日は小布施のさくらんぼや、須坂の白桃、松代のワッサー(桃とネクタリンの交配種)を乗せ、華やかな雰囲気に。いろいろな食感が楽しめます。もうひとつ通年で味わえるのは、「信州りんごと紅茶のタルト」。山ノ内町産のりんごと紅茶を練りこんだ生地との相性はぴったり。小布施産のあんずで作ったジャムも塗られ、酸味もちょうどいいですよ。

小布施産の野菜が添えられたランチをいただきます

ランチも評判で、AとBセットの2種類があり、メイン料理は4〜5種類から選べます。ほかにスープ、デリ3種盛り、ドリンク、Bセットはデザート盛り合わせがつきます。食後のデザートに、好きなタルトを1個食べたいと別注文する人も多いので、Aセットが人気だとか。

この日は玉ねぎのコンソメスープや自家製ピクルスのデリ、サラダなど、小布施産を中心に旬の野菜を添えています。メインの一番人気は鶏もも肉の骨つきコンフィー。ハーブが効いていてやわらかで、ごはんが進みます。ほかにはキッシュやチキンカレーなどがありますよ。

オリジナルの焼き菓子はおみやげに

おみやげには手作りの焼き菓子がぴったり。人気のクッキーはプレーン、クランベリー、チョコアーモンドの3種類。長野県産小麦とてんさい糖、平飼いの卵に、栄養価の高いのソルガムも使われており、体にやさしい焼き菓子です。

ふじ100%の北信州産りんごジュースや、炭酸で割ってドリンクとしてもおいしいホームメイドのアップルジンジャージャム、コクのあるキャラメルがアクセントになっているキャラメルりんごパウンドケーキなど、長野県産のりんごを使ったアイテムもそろいます。小布施の旅を思い出しながら、ティータイムを過ごすのもいいですね。