京都の嵐山に近い「車折神社(くるまざきじんじゃ)」には、強く念じれば必ず応えてくださる「約束を違えない」神様が祀られています。また、境内の「芸能神社」は、芸能・芸術の神様として映画やドラマで活躍する著名人がこぞって訪れ、奉納された玉垣に俳優さんやタレントさんの名前が。さらに、才色兼備の清少納言にあやかるお社も。紅葉が美しい秋晴れの日に、そっと願い事を託してみませんか。

嵐山にほど近い嵯峨野にたたずむ古社

「車折神社」へは、京都駅から京都バス73、76系統に乗り、約40分の車折神社前で下車すぐです。または、四条大宮からレトロなローカル電車「嵐電」に乗り、車折神社駅で降りると、目の前には車折神社の裏参道の鳥居が現れます。

境内には、お参りする順序や方法がていねいに記されているので、少し改まった気持ちで、めぐって行きましょう。

表参道を進んでいくと右手に「芸能神社」が。すぐにでもお参りしたいけれど、ここはぐっと我慢。まずは、手水舎(てみずしゃ)で手と口をお清めするところから始めましょう。

参道を進んでいくと、砂を三角形に高く盛り上げたような「清めの社」が現れます。悪い運気や、因縁を浄化してくれるそうで、お社の写真をスマホの待ち受け画面にすると運気がよくなるとも。

「祈念神石」に願いを込めて本殿へ

ここまでが、神様にお参りする前の準備にあたるお清めです。本殿にお祀りされているのは、平安時代の儒学者であった清原頼業(きよはらのよりなり)。「車折」という一風変わった社名は、鎌倉時代に後嵯峨天皇が付近を通りかかった際に牛車の軸が折れ、社の前で動かなくなったことに由来します。

本殿横の社務所受付で授かった「祈念神石(きねんしんせき)」を手に持ち、本殿前で願いごとを心の中で強く念じます。願いごとは、御祭神が儒学者であったことから、入試や資格試験の合格をはじめ、恋愛、金運、ビジネス、厄除けなどさまざま。どのような願いごとに対しても、参拝者との約束を違えずにご利益をいただけるそうです。

お参りが終わったら、天井を見上げてみましょう。四季の草花を描いた「花天井」は、大正から昭和にかけて活躍した日本画家の山口玲煕(やまぐちれいき)の筆によるもの。

お守りは、バッグなどに入れて、毎日肌身離さず持ち歩くとよいそう。また、願いごとが叶ったら、自宅や川、山、海などで石を1つ拾い、洗い清めて石にお礼を言葉を書き、その石とお守りを神社にお納めします。遠方であれば、郵送で送ってもよいそうです。

境内の「清少納言社」や「芸能神社」で御利益めぐり

女性なら誰しもあこがれる才色兼備を叶えてくれるお社もあります。本殿に祀られていた清原頼業の一族である清少納言。天皇の妃であった中宮定子に仕え、宮中での暮らしを随筆『枕草子』で生き生きと描いた才女です。より美しく、より聡明にと、願いを託しましょう。

清少納言社の向かいには「芸能神社」。今から60数年前に創建された新しい神社です。お祀りされているのはアマノウズメノミコト。日本神話に登場し、その踊りで天の岩戸を開けたという逸話から、芸能の神様として俳優、タレント、ダンサーなどあらゆるジャンルの芸能、舞台、演劇で活躍する人たちから絶大な信仰を集めています。

自分の推しの名前を探しながら、玉垣を一枚一枚見て歩くのも楽しいもの。時間を忘れてしまいそうになります。この日、思いがけなく見つけたのが、2024年の大河ドラマ『光る君へ』で清少納言を演じる女優さんの名前。清少納言社と芸能神社にお参りされたのかも?とあれこれ想像するとワクワクしてきますね。

かわいいお守りで、御利益をいつも身につけて

お参りの記念には、いつも身につけておきたいお守りを。本殿でのお願いに使った「祈念神石」をはじめ、清少納言の姿が織り込まれたピンクの「才色兼備」のお守りも。また、芸能神社にあやかり、推し活の想いが叶う「推しmamori」という珍しいものもありますよ。

「約束を違えない」という心強い神様が祀られているという車折神社。境内は、世代を超えた参拝者でいつも賑わっています。裏参道を出たところには、抹茶ドリンクのおいしい日本茶スタンドもあり、お参りの帰りにほっとひと息ついて、嵐電で秋の嵐山へ向かうのもよさそうですね。