女優の長澤まさみ満島ひかりが18日、「第27回映画祭 TAMA CINEMA FORUM」内の第9回TAMA映画賞授賞式にて最優秀女優賞を獲得。長澤は、今後も映画界で「“価値がある”と思ってもらえる作品を作っていきたい」と意気込みを語り、かつて第1回目の授賞式で最優秀新進女優賞を受賞した満島は、当時と比較してスムーズな進行に感心し、「ちょっと余裕が出てきたな」と主催をイジった。

 長澤は今回、『散歩する侵略者』や『銀魂』『追憶』『金メダル男』の演技が評価されての受賞。壇上で「こんな風にアットホームで、温かい気持ちになる映画賞は初めて」と挨拶し、本イベント開始前に上映された『散歩する侵略者』について「大きな愛の物語。自分が考えていることが正しいのか問われる一方、笑えるおかしいシーンもある。不思議なジャンル、新しい感覚の映画」と評した。

 撮影当時は「本当に、毎日疲れ果ててました。“何かを言うっていうのがエネルギーを使うものなんだな”と感じました」と振り返り、「母性というものだけでは言い切れない、人間として大切に持っていなければならない愛というものを考えさせられました」と話した。

 今年は、ミュージカル『キャバレー』や出演するCMが話題となった長澤。「今までの積み重ねがこの先に活きていけば。ただ、観てくださるお客様が楽しんで、そして“価値がある”と思ってもらえる作品を作っていきたい」と気を引き締めた。

 また、同作のメガホンを取った黒沢清監督に「カメラが回ると力を発揮するけど、回ってない時は(言動などが)煮え切らない。その感じがすごく魅力的」と言われると、口を大きて開け、恥ずかしそうに笑っていた。

 『海辺の生と死』『愚行録』の演技が受賞の決め手となった満島は、色鮮やかなワンピースで登場。第1回目の新進女優賞を受賞した時を振り返り、当時に比べて「(会の進行など)色んなことがスムーズ。楽屋のマカロンには『TAMA映画賞』って書いてあった。ちょっと余裕出てきたな」とニヤリ。会場の笑いを誘った。

 沖縄県出身の満島は、親戚が暮らす鹿児島県の奄美大島で撮影した『海辺の生と死』について「しゃべり言葉が、自分の生まれ育った場所に近かった。東京弁より馴染みがある言葉だった。島の言葉を使って撮影することで、自分の心に近づけた言葉が吐けた」と回想。また撮影時には「撮影で出発しようと思ったら、おばあちゃんの弟が座ってて『一杯コーヒーでも飲んでから撮影行けばいいじゃないか』って。ちょっと面倒くさかったです」と笑っていた。

■第9回TAMA映画賞 受賞一覧
・最優秀作品賞
『散歩する侵略者』
『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』

・特別賞
湯浅政明監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『夜明け告げるルーのうた』『夜は短し歩けよ乙女』)
富田克也、及びスタッフ・キャスト一同 (『バンコクナイツ』)

・最優秀男優賞
浅野忠信
池松壮亮

・最優秀女優賞
満島ひかり
長澤まさみ

・最優秀新進男優賞
間宮祥太朗
高杉真宙

・最優秀新進女優賞
石橋静河
土屋太鳳

・最優秀新進監督賞
菊地健雄監督 (『ハローグッバイ』『望郷』)
瀬田なつき監督 (『PARKS パークス』)