カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと、世界三大映画祭を制覇した韓国の異端児キム・ギドク監督の最新作で、藤井美菜、チャン・グンソク、オダギリジョーが共演する映画『人間の時間』より予告映像が解禁された。

 2018年に開催された、第68回ベルリン国際映画祭のパノラマ・スペシャル部門招待作品としてプレミア上映され賛否両論を巻き起こした本作。

 さまざまな年齢と職業の人間が、退役した軍艦に乗り合いクルーズ旅行をする中で異次元に辿り着くことにより、取り残された乗客たちが生き残りをかけてさまざまな悲劇的事件を起こしていく様を描く。強烈な表現で常に物議をかもすキム監督が、極限状態の中で道徳と倫理を越えてむき出しになる欲望を通して人間の深淵を描き出し、人類の持つ暴力性と自然の摂理を突きつける。

 主人公のイヴ役を、日韓を行き来しながら映画やドラマで活躍する藤井が務め、アダム役を日本でも高い人気を誇るチャンが演じる。そして、イヴの恋人役としてキム監督と親交の深いオダギリが特別出演し、そのほか、韓国の国民的俳優アン・ソンギ、カメレオン俳優と言われる実力派イ・ソンジェ、アクション俳優としても評価の高い個性派リュ・スンボム、ミュージカルでも活躍するソン・ギユンなど、日韓の豪華キャストが競演する。

 解禁された予告映像は、舞台となる退役軍艦が穏やかな海上をのんびりと航海し続ける中、新婚旅行として乗船した藤井とオダギリの会話や、船の古さに不満なチャンのシーンから始まる。しかし乗り合わせた乗客の怪しい様子や、宙に浮かぶ軍艦が登場すると事態は一変、乗客たちの肌と肌がぶつかり合い、極限状態での人間の欲望が露になった危険すぎるシーンが次々と登場。ラストは「人間という名の欲望が暴走する―」というテロップが画面いっぱいに映し出され、これを観るだけでもベルリンで賛否両論を巻き起こしたことが感じられる、衝撃的な予告映像となっている。

 映画『人間の時間』は3月20日より全国順次公開。