女優の松本穂香が17日、都内で実施された主演映画『みをつくし料理帖』の完成披露試写会に出席。新型コロナウイルスの影響を危ぶみながらも、本イベントが観客入りで実現したことを受けて「皆さんの前に立ってお話できていることがすごくありがたく、幸せなことだと思った」と喜んだ。

 本作は、高田郁による同名ベストセラー小説シリーズを原作とする料理時代劇。大坂を襲った大洪水で生き別れになった澪(松本)と野江(奈緒)が、別々の人生を歩みながらも、強い絆で引き寄せられていく様を描く。

 角川春樹による最後の監督作と銘打った本作。主演に抜てきされた松本は、角川監督について「毎日現場で『今日のお芝居すごく良かったよ』と、特に私と奈緒さんには(言っていた)。撮影前から『女性陣は褒めて伸ばす。男性には厳しくいく』と宣言されていらっしゃった。褒めてくださっても、それがよぎる…(笑)。本当に(演技が良いと)思ってくれているのかなと。でも毎日優しく見守ってくれた」とほほ笑んだ。

 澪がいるつる家の常連にして御膳奉行の小松原にふんする窪塚洋介は「角川春樹さんと言えば、僕にとってもはや龍とか朱雀(すざく)とかそういう伝説上のグループに属している方。お会いして、角川さんが持っているパワー、人となり、言動に触れてハンパじゃない人だと日々思った。例えば、雨予報の日に『今日は雨降らないから。神社に行って雲切りしたから降らない』と言ったら、本当に降らない。『あぁ、もうやっぱり龍なんだな』と思った。伝説を体感させていただいた」と明かした。

 角川監督は「(現場が)楽しかった。こんなこと初めて」と言い、「(『みをつくし料理帖』の)一人ひとりの出演者のファンになった。舞台もそうですけど、出ている映画は全部観に行った。上映していない映画も含めて(鑑賞した)。(本作に関して)それくらい今回の映画への思いは強いですねぇ」と感慨深げ。松本と奈緒を「自分の想定を超える演技をしてくれた」と手放しで称賛した。

 また、映画界で73本の作品に関わってきた角川監督。44年前に手がけた映画『犬神家の一族』(1976)も本作と同じ10月16日に公開された、と聞き知るや「今日もコロナの取材を受けた。私の中では、コロナウイルスの収束は自分の力ではっきりやると思っている。今週の土曜日から(観客が映画館へ)フルに入れる。ベストの状態で公開日になった。『みをつくし』だけは変えなかった。『それまでに(コロナの感染を)止めてしまう』という自分の中に自信があった。なんていうことはなかった」と角川節を炸裂させ、会場の笑いを誘っていた。

 本イベントには松本や奈緒、窪塚、角川監督の他、若村麻由美、小関裕太、藤井隆、石坂浩二、中村獅童が出席した。

 映画『みをつくし料理帖』は10月16日全国公開。