『ある日本の絵描き少年』で数々の映画賞を獲得した川尻将由監督の初長編アニメ映画『CHERRY AND VIRGIN』の製作が開始し、2022年に公開されることが決定。併せて、PV、イメージポスター、イメージボードビジュアルが解禁された。

 本作は、デビュー短編アニメ『ある日本の絵描き少年』で「第40回ぴあフィルムフェスティバル」準グランプリ、「第23回文化庁メディア芸術祭」アニメーション部門で優秀賞、「第74回毎日映画コンクール」大藤信郎賞受賞など注目を集める川尻監督の商業デビューとなる初の長編アニメ映画。

 女性に免疫が無い商業エロ漫画家の本田遼(32歳)と、現実の男性に良い印象を持たない腐女子・榎本亜美(28歳)という、互いにリアルな男女関係が苦手な2人が、あるきっかけを通して出会い、とまどいながらも他者と交わって生きることの“苦しさ”と“愛おしさ”を知っていくさまが、現代のサブカルチャーを通して描かれる。

 前作『ある日本の絵描き少年』と同様、作画は実写映像素材をベースにしてアニメーションを制作する“ロトスコープ”と呼ばれる手法で実写&漫画の要素を取り入れた、独創的で一風変わった映像になっている。登場人物は皆、漫画家やイラストレーターなど各々の絵柄で登場。デザインの違いと共に、現代日本の男女の性差、理想と現実を表現する。仕上げはセルアニメ調からレタッチすることによって、漫画やイラストがそのまま動いているような映像表現を目指して制作される。

 キャストとして、俳優の大門嵩、女優の清瀬やえこがロトスコープ撮影に参加しながら遼と亜美の声を担当。解禁されたPVには、そんな本作の一風変わった映像が作り上げられていく様子が映し出されている。

 「決して日本のアニメの主流と呼べるものではありません」と本作を評する川尻監督。一方で、「その物語に内在する『男女の性差』『夢と現実』『自己実現と自己探求』といったテーマを語るための映像表現は、とても新鮮で豊かなものになっております。“キャラクター商売”でもなく“セルルック”のアニメでもなく、日本のアニメマナーから今最も逸脱した商業作品だと自負しています」と、本作完成に向けて意気込みを語った。

 アニメーション映画『CHERRY AND VIRGIN』は2022年全国公開。