古地図を手に入れたイタズラ少年たちが海賊の残したお宝探しの冒険に繰り出す、アドベンチャー映画の傑作『グーニーズ』が、金曜ロードショーで今夜放送される。生意気盛りの子どもを演じたキャストたちも、今やすっかり良い大人に成長した。懐かしい彼らの今をお届けしよう。

 スティーヴン・スピルバーグの原案を元にクリス・コロンバスが脚本を手掛けた本作は、悪ガキ仲間「グーニーズ」が、伝説の大海賊が残した地図を頼りにお宝探しをする、冒険アドベンチャー映画。次々襲いかかる海賊の仕掛けた罠に加え、お宝を狙う犯罪者親子の猛追に、少年たちは絶対絶命の大ピンチ。ちょっぴり下品なジョークや、ほのかなロマンスもたまらない、大人から子どもまで世代を越えて夢中になれる痛快な一作だ。

★ショーン・アスティン(マイキー役)

 本作の主役、マイキーことマイケル・ウォルシュを演じるのは、ショーン・アスティン。本作に出演したのち、ティーン時代に『ローズ家の戦争』や『メンフィス・ベル』などに出演。2000年代には、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作で、主人公フロド・バギンズと共に旅するサム役を演じた。浮き沈みはあるものの、その後も映画やテレビドラマに出演を続け、近年はNetflixの大ヒットドラマ『ストレンジャー・シングス』に、ウィノナ・ライダー演じるジョイスの恋人役で出演。80年代を知るファンを歓喜させた。プライベートでは、92年に結婚した妻との間に、24歳を筆頭に3人の子どもがいる。

★コリー・フェルドマン(マウス役)

 スペイン語を操る、おマセで口の達者な悪ガキ、マウスことクラーク・デヴリュー。演じるのは、『スタンド・バイ・ミー』でもおなじみのコリー・フェルドマン。『13日の金曜日・完結編』や『グレムリン』、『メイフィールドの怪人たち』など当時のヒット作に次々出演し、人気子役スターの座を手にした。しかし90年代になるとドラッグに溺れ、それに伴いキャリアも低迷。以後は紆余曲折を経て、今はリアリティー番組などに出演。『13日の金曜日』の新作にも意欲を見せている。その一方で、子役仲間で親友だった故コリー・ハイムさんと共に、ティーンの頃に業界の男性から性的虐待を受けたことを告発。2020年にはこれを題材にドキュメンタリー『My Truth: The Rape of 2 Coreys(原題)』を発表した。しかしオンラインで予定していたプレミアでトラブルが発生し、配給先を見つけるのに苦労するなど、コリンの望む反響は得られていないようだ。

★ジェフ・コーエン(チャンク役)

 食いしん坊でドジだけど、人から好かれる少年チャンク。ほっこりした空気とともに、波乱を運び込むキャラクターだ。演じるジェフ・コーエンは、マイケル・J・フォックス主演の『ファミリータイズ』など、テレビを中心にいくつかの作品に出演した後、1991年を最後に演技の仕事から離れた。その後ロースクールに入学し、今では芸能関係を専門に手掛ける弁護士としてロサンゼルスに自身の事務所を構え、業界誌Varietyが選出する「力のある弁護士2021年」にも選ばれた。ビジネス書を出版するなど成功を収めている。

★キー・ホイ・クァン(データ役)

 自作のメカを操る発明好きな中国系の少年、データことリッキー・ワン。演じるのは、本作の前年に公開された『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』で、すでにブレイクしていたキー・ホイ・クァン。彼は、本作の後いくつかの作品に出演したのち、武闘家に転身。スタントコーディネーターとして『ザ・ワン』や『X‐MEN』に携わった。以来しばらく裏方として映画に関わってきたが、今年Netflixの映画『オハナ』で表舞台に復帰し、『グーニーズ』世代をざわつかせている。

★ジョシュ・ブローリン(ブランド役)

 マイキーの兄で、悪ガキたちのお目付け役。面倒見の良いブランドことブランドン・ウォルシュを演じたのは、『アベンジャーズ』シリーズの悪役サノスで知られるジョシュ・ブローリン。撮影当時の彼は17歳で、今やすっかりシブいイケオジのジョシュと、にわかには同人物だとわからない。本作の後は、アカデミー賞常連のコーエン兄弟監督作に多数出演するなど活躍。ガス・ヴァン・サント監督の『ミルク』では、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。『デッドプール』や『ボーダーライン』などヒットシリーズに出演するほか、『DUNE/デューン 砂の惑星』の公開も待たれる。プライベートでは、前妻との間に成人した子どもが2人、2016年に結婚した20歳年下の妻との間にも、女の子が2人誕生している。

★ケリー・グリーン(アンディ役)

 ブランドが思いを寄せる、本作のマドンナ的存在、アンディことアンドレア・カーマイケル。演じるケリー・グリーンは、80年代に『ルーカスの初恋メモリー』や『ハートビートで追いかけて』など、青春映画で活躍。学業に専念するため一時女優業を中断したのち、テレビシリーズ『ER緊急救命室』や『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』に出演した。1999年には『Bellyfruit(原題)』で監督・脚本・製作を務めるなど、多才ぶりを発揮。しかし2012年を最後に映像の仕事からは遠ざかっているようだ。

★マーサ・プリンプトン(ステフ役)

 アンディの友達で、シニカルなステフことステファニー・スタインブレンナーを演じたのは、マーサ・プリンプトン。80年代にティーン女優として活躍。『モスキート・コースト』や『旅立ちの時』で共演したリヴァー・フェニックスと、プライベートでも恋人同士だったことでも有名だ。90年代以降もテレビドラマや映画に出演を重ね、これまでエミー賞に3度ノミネート、『グッドワイフ』で見事ゲスト女優賞を獲得した。『アナと雪の女王2』では、ノーサルドラ一族のリーダー、イエレナの声を務めている。

★再結集イベントも大盛況!

 新型コロナウイルスの感染拡大に泣いた昨年は、本作のキャストが再集結するチャリティイベントが2度も開催された。ジョシュ、ショーン、マーサ、コリー、キーはじめ、ケリーやジェフまでリモートで集まり、すっかり大人になった彼らにファンは感激。子どもの飢餓撲滅のために10万ドル(約1100万円)以上もの大金がすぐに集まるなど、存在感を見せつけた。続編の製作を望む声も絶えず、公開から36年経つ今も、あのワクワク感が人々の心を捉え続けている。(文・寺井多恵)