本年度アカデミー賞で国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞の2部門にノミネートされたルーマニア映画『コレクティブ 国家の嘘(うそ)』に、日本を代表するジャーナリスト陣ほか各界著名人らから絶賛コメントが到着した。

 ルーマニア・ブカレストのライブハウス“コレクティブ”で2015年10月に実際に起こった火災を発端に、明らかになっていく製薬会社や病院、そして政府や権力へとつながっていく衝撃的な癒着の連鎖。本作は、命よりも利益や効率が優先された果てに起こった国家を揺るがす巨大医療汚職事件の闇と、それに立ち向かう市民やジャーナリストたちを追ったドキュメンタリー映画だ。

 命の危険を顧みず真実に迫ろうとするジャーナリストたちの奮闘を描くだけでなく、日本をはじめ世界中のあらゆる国が今まさに直面する医療と政治、ジャーナリズムが抱える問題に真っ向から迫っている本作。ドキュメンタリーでありながら本年度アカデミー賞のルーマニア代表として選出され、国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞の2部門でノミネートを果たしたほか、世界各国の映画祭で32もの賞を獲得した。
 
 本作をいち早く鑑賞した各界著名人から、絶賛コメントが到着。東京新聞記者の望月衣塑子は「個人の強い意志で社会は変えられることを示す、渾身のドキュメンタリー」と評価。『news23』(TBS系)メインキャスターの小川彩佳は「『皆が黙っていたことが、国の嘘(うそ)を許したんです』市民として、伝え手として、どうあるべきか。劇中の言葉に胸が疼く」とのコメントを寄せた。

 スクープを連発し、日本におけるジャーナリズムを体現するメディアの編集長からもコメントが到着。週刊文春編集長の加藤晃彦は「始まりは、記者の情熱と覚悟。負けていられない」、赤旗日曜版編集長の山本豊彦は「不都合な真実を隠す権力とそれを暴こうとする記者。遠くの国の話でない」など、わが身に置き換えてのコメントが印象的だ。

 カメラは事件に関わる政策の管轄である現職保健省大臣の執務室にも入り、ジャーナリストとは異なる立場から“国家のうそ”に立ち向かう者の姿も映し出す。そんなドキュメンタリー映画の常識を覆す“深度”でテーマを掘り下げていく本作に対して、ゲームクリエイターの小島秀夫は「これが本当に“ドキュメンタリー”なのか? と疑う程にカメラは肉薄する」と感嘆する。

 映画監督・作家の森達也は「日本ではこんな映画は作れない。ならば同じことが起きてもわからない」、ドキュメンタリー監督の大島新は「この映画は、メディアや市民が絶え間ない監視を続けることの大切さを、骨の髄まで教えてくれる」とコメントした。

 映画『コレクティブ 国家の嘘』は10月2日より全国公開。