ジョニー・デップが製作・主演を務める映画『MINAMATA―ミナマタ―』より、音楽を手がけた坂本龍一のコメントと新場面写真が公開された。

 熊本県水俣市のチッソ水俣工場による工業排水を原因とし、現在まで補償や救済をめぐる問題が続く日本における“四大公害病”のひとつ水俣病。その存在を世界に知らしめたのが、写真家ユージン・スミス氏とアイリーン・美緒子・スミス氏が1975年に発表した写真集『MINAMATA』だ。ジョニー・デップ自身が長年の憧れだったと語るユージン氏。彼の遺作ともなったこの写真集を基に、ジョニー自身の製作・主演で待望の映画化が実現した。

 本作の音楽を手掛けたのは、これまでに『戦場のメリークリスマス』(1983)や『ラストエンペラー』(1987)などの音楽を多数担当してきた坂本龍一。「本作の作曲家にと、私たち製作陣が夢見ていた人だ。元々私の理想の作曲家だが、特に本作においては完璧だ。彼は産業公害に強い関心を持っているし、音楽で世界を癒している」と語るアンドリュー・レヴィタス監督の熱烈なオファーのもと、坂本の参加が実現した。「この物語の人々と、すべての人間に秘められた美しさを音楽に反映したかった」という監督の思いを引き受け、演奏に使用する楽器の年代にまでこだわり完成させたという音楽は、映画に優しく寄り添い、物語を鮮やかに彩っている。

 坂本は「ミナマタに悲劇をもたらしたことと同じことが、その後も世界中で起きていると思います。その意味でミナマタは決して過去のことではないという気持ちで音楽を担当しました」とその思いを語った。

 音楽にはさらに「LIFE」の副編集長ミリーを演じた世界的メゾプラノ歌手、キャサリン・ジェンキンスも参加。彼女の声と坂本の伴奏は公害で苦しむ地球に“声”を与えている。

 併せて解禁された新場面写真は、ジョニー・デップふんする写真家のユージン・スミスと美波演じる妻のアイリーンが大量の煙を吐き出す工場を背景に、視線を交わすシーンや、2人が水俣病患者の元を訪れ、話を聞く姿。群衆の中で険しい表情を浮かべながらたたずむ真田広之演じるヤマザキ・ミツオ。「LIFE」誌に掲載されたユージンの写真を静かに見つめる國村隼演じるノジマ・ジュンイチの姿。そしてビル・ナイ演じる「LIFE」編集長に真剣な視線を向ける副編集長のキャサリン・ジェンキンスといった、物語の鍵となるシーンが次々に写し出されている。

 映画『MINAMATA―ミナマタ―』は、9月23日より全国公開。