エディブル・フラワーを使った
アイデアがいっぱい!


キャシーさんのガーデンの入り口。「MANOR HOUSE」のサインもかわいいのです。

 ロンドン、セント・パンクラス駅から北に向かって電車に揺られること1時間。ベッドフォード駅からタクシーで約15分の場所にあるキャシー・ブラウンズ・ガーデンは、春夏の間火曜日の午後のみ一般公開されているプライベート・ガーデンです。


エディブル・フラワーのローズペタル・ケーキ。


ベンチ、噴水や刈り込みなど、調和の取れた美しいガーデン。


屋敷の周りはカラフルな花で飾られています。

 実はこのキャシー・ブラウンさん、前回のカルト・セラミックスのジョナサン・ブラウンさんの母。現在英国でも注目の集まっているエディブル・フラワーのスペシャリストであるキャシーさんが、エディブル・フラワーを使ったお料理を教えるイベントがあると聞いて、参加してきました。


エディブル・プラントが集められた一角。これも食べられるとは、という発見に満ちています。


絵画作品にインスピレーションを得たアート・ガーデンもあります。

 料理好きだったキャシーさんのお母さんが庭の植物を使っていた影響で、自然と自分もハーブを多用するようになり、次第に花を使うようになっていったとのこと。エディブル・フラワーに関する著作もあります。


キャシーさんの著作も販売されています。


左:デモンストレーションするキャシーさん。試食したり、参加者からのアドバイスがあったりと、和やかな雰囲気ですすめられていきます。
右:前回ご紹介したジョナサン・ブラウンさんのカルト・ビネガーに、キャシーさんがエルダーフラワーとドライラベンダーを加えて。エルダーフラワーはアスパラガスに、ラベンダーはフェンネルのサラダにおすすめとのこと。


キャシーさんが作った昨年のドライラベンダー。蓋を開けるとふわっとラベンダーの香りが漂います。


フルーツサラダに華を添えるパンジー。

「お料理にローズマリーやタイムの葉を使う人は多いと思いますが、実は花の部分も味も香りもいいんですよ」と話すキャシーさん。イベントでは、ケーキをはじめデザートからおつまみまで、自宅で気軽に応用できる、エディブル・フラワーのさまざまな使い方がデモンストレーションされました。そのなかから、香りも見た目も華やかなローズペタル・ケーキの飾り方をご紹介しましょう。

バラをつかったお菓子から
花びらで飾ったおつまみまで


左:砂糖漬けにも使えるデイジーの花。
右:こちらが、エディブル・フラワーの砂糖漬け。

 まず、飾り付け用の砂糖漬けの花の作り方から。

 用意するのは、バラの花びらやスミレ、パンジーなどのエディブル・フラワー、そして卵白とカスターシュガー(日本のグラニュー糖で代用できます)。


バラの花びらのがくに近い白っぽい部分は取り除きます。

 まず、卵白を滑らかな質感になるまで、軽く泡立てます。次に泡立てた卵白を刷毛を使ってエディブル・フラワーの表裏に塗ったら、カスターシュガーを振りかけ、クッキングシートの上にのせて、24〜48時間乾燥させればできあがりです。


卵白を攪拌し、刷毛でエディブル・フラワーの両面に塗っていきます。


バラの花びらの入ったバタークリームをはさんだスポンジケーキ。

 次に、スポンジ(市販のものでOK)の間に挟むバタークリームです。材料は、香りのよいバラの花びら3輪分、無塩バターと粉砂糖を各3オンス(約85グラム)。バラの花びらは、がくに近い白っぽい色の部分は切り落とし、かならず鮮やかな色の部分のみを使うのがポイントとのこと。

 材料をすべてフードプロセッサーに入れて、攪拌させたら完成。薄いスポンジケーキ(または普通のスポンジケーキを横にふたつに切ったもの)2枚の間にこのバラのバタークリームをはさみます。

 お好みのレシピのアイシングを用意し、分量外のバラの花びらをハサミで細かく切ってまぜます。このバラの香りのするアイシングを、ケーキの上に薄くのせます。最後に花の砂糖漬けをあしらったら、ローズペタル・ケーキの完成です。


左:普通のアイシングを用意し、バラの花びらを刻んで入れた香り高いアイシングで、スポンジケーキを飾って。
右:砂糖漬けのエディブル・フラワーでケーキを飾ります。

 このエディブル・フラワーのデモンストレーション・イベントは、2017年は5月29日と6月25日の2日間限りの開催ですが、15人以上のグループならばほかの日でもアレンジが可能とのこと。


左:ソルトビーフでクリームチーズを包み、タイムの花を散らした一品。
右:ひとつひとつが小さいので、あれこれ試せるのが嬉しい。

 これからのシーズン、キャシーさんのアイデアをもらって、ハーブの花などのエディブル・フラワーを、サラダに散らしてみたり、バターに混ぜてみたりと、ぜひ気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。


エルダーフラワーの香りのついたクリームとイチゴの相性は抜群です。


スタッフド・マッシュルームをタイムの花で飾ったもの。


市販のビーツのフムスに西洋わさびクリームとスイートシスリーの種と葉、コーンフラワーの花をあしらった一品。


ボウルをふたつ使って、エディブル・プランツを水と一緒に凍らせたアイスボウルは、シャーベットやアイスクリームをいれるのにおすすめ。

Kathy Brown's Garden
(キャシー・ブラウンズ・ガーデン)

所在地 The Manor House, Church Road, Stevington, Nr Bedford MK43 7QB
電話番号 01234-822064
http://www.kathybrownsgarden.homestead.com/

文・撮影=安田和代(KRess Europe)