前回に引き続き、「劇団EXILE」に所属する俳優・鈴木伸之の魅力に迫った第2回。「ルーズヴェルト・ゲーム」の悪役など、さまざまな役柄を経て、人気コミック原作の最新映画で正義感溢れるキャラ・亜門を演じる彼の役作りなど、熱い思いが語られる。

役作りに目覚めた
「ルーズヴェルト・ゲーム」


――2011年の俳優デビュー以降、さまざまな作品に出演されてきた鈴木さんですが、役作りなどで悩んだ作品は?

 役作りという観点でみると、ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」です。常に目力を持つことと、悪い奴の笑い方をすることを心がけ、あそこまで徹底した悪役を演じることで、学園ドラマとは違った役作りの面白さを知った作品です。しかも、「半沢直樹」の福澤克雄監督に演出していただける貴重な機会でもありましたし。福澤さんは常に役者目線ですし、“魔法の言葉”を吐いてくれる方なんです。

――山王連合会・ヤマトを演じる「HiGH&LOW(以下、ハイロー)」における役作りは?

「ハイロー」はLDH(事務所)色が強い作品なので、個人が目立つというより団体芸みたいなイメージがあると思います。とにかく派手なアクションとストレートな演技が求められるなか、できるだけ自分のキャラクターがほかに似ないようにすることを心がけて、試行錯誤を重ねました。そして、ヤマトは突き抜けたバカさと愛されキャラというところにたどり着きました。

愛嬌をちりばめた
「あなそれ」裏話


――6月に終了したドラマ「あなたのことはそれほど」で演じた有島光軌役は、世間的にも大きな話題となりました。

 クズな役柄なんですが、反響が大きくて嬉しいです(笑)。監督さんから「女の敵であっても、視聴者に嫌われないキャラにしたい」と言われていたので、自分の奥さんといるときはいい旦那だったり、ヒロインの美都といるときは恋をしてる少年のようだったり、どこか愛嬌をちりばめるようにしました。その茶目っ気みたいなものは、ヤマトから引っ張り出してきたのかもしれません。僕は結婚もしてませんし、ましてや不倫はイメージしかなかったので、波瑠さんと仲里依紗さんに、いろいろなものを引き出していただいている感じでした。最初の頃は赤ちゃんを抱くことですら、ひと苦労でしたから。

――最新出演映画『東京喰種 トーキョーグール』で演じられた喰種対策局・亜門は、有島とは真逆な正義感溢れるキャラですね。

 1日3時間、週3〜4日のアクション練習も、「ハイロー」のときより大変でしたし、身を粉にして頑張りました。こん棒を持って戦わなきゃいけないし、グリーンバックで実際に目には見えない赫子(かぐね)を相手に戦うのは難しかったです。でも、主演の窪田正孝さんが原作の世界観や空気を作ってくださったのは有難かったです。しかも、「ハイロー」のスモーキーとは違った窪田さんが観られると思います。

正義感溢れるキャラを熱演した
『東京喰種 トーキョーグール』


――ちなみに、鈴木さんのどんな新たな顔が観られる作品になっているといえますか?

 亜門は寡黙な性格で、何かを内に秘めた熱いタイプの男。たとえ、周囲に流されることがあっても、結局は自分の信念に戻ってくる。そういう正義感の強さみたいなものが観られると思います。また、捜査している内容があまりに現実とかけ離れていますし、難しい用語ばかりが入ったセリフを喋る僕も観られると思います。

――昨今の「劇団EXILE」のほかのメンバーの活躍をどのように見ていますか?

 町田啓太くんが「ひとパー(人は見た目が100パーセント)」に出る一方で、小野塚勇人くんが「仮面ライダーレーザー」になって、今度は小澤雄太くんが「ウルトラマンジード」に出演。そうやって、みんながみんないろんなところで活躍するのはスゴく嬉しいことですし、これをきっかけに、劇団EXILEとしても、もっと注目されたら嬉しいですね。

――最後に、鈴木さん個人の将来の目標や、憧れの先輩について教えてください。

 たとえば、戦争モノであったり、「海猿」のような人命救助モノであったり、これまでとは全然違った役どころを演じてみたいです。演じる役によって全然違うイメージの窪田さんもそうですが、今俳優としても、人としてもカッコいいと思うのが岡田准一さん。そういう方たちとご一緒させてもらうことで、いろいろと吸収していければいいと思います。毎回毎作、刺激的な仕事なので、新鮮な気持ちをなくさないよう、今後も頑張っていきたいと思いますね。

文=くれい響,撮影=杉山秀樹