世界の多くの国で食されている牛肉。焼く、煮る、揚げる、あるいは生食と、その食べ方はさまざまだ。
世界各地を旅しながら訪れた国々のリアルなレシピを研究する料理家、口尾麻美さんに、6つの国のユニークな牛肉家庭料理を教えていただいた。
牛肉料理で巡る「テーブルの上の世界旅行」で、新たな牛肉体験を!

【ペルー】ロモ・サルタード
〜牛肉と野菜とフライドポテトの炒めもの

ペルーに渡った中国料理は、ごはんと食べたい「おふくろの味」

ペルーには「チーファ」と呼ばれる料理がある。中国・広東系の移民たちが、中国料理の手法を用い、ペルーの食材を使って作り上げたもので、それがペルー料理の一端を担う。ロモ・サルタードはチーファのなかでもメジャーなメニューで、牛肉とパプリカなどの野菜、そしてフライドポテトを炒め合わせる。「この料理は強火で炒めるところに中国料理の影響を感じます」。フライドポテトは、炒める合わせる以外に、添えたり上にのせたりと好みが分かれる。じゃがいもに対するこだわりもさまざまだとか。

醤油を使い、赤ワインビネガーとグラニュー糖で甘酸っぱい味に仕上げたロモ・サルタードは、「日本人にも馴染みのある味でごはんによく合います」。地球の裏側で、人種も言語も違う人々が日々こうした料理を食べているとは。地球は広いようで、案外狭いのかもしれない。

【レシピ】ロモ・サルタード
〜牛肉と野菜とフライドポテトの炒めもの

牛肉とポテトは誰もが認めるベストカップル。ステーキとフレンチフライなど鉄板の組み合わせは数あれど、フライドポテトを炒めるのはペルーのオリジナル。

材料 (3〜4人分)

牛肉(ステーキ用、サーロインなど)……1枚
じゃがいも(あれば中が黄色ものが)……1個
赤玉ねぎ(細めのくし形切り)……1/2個
パプリカ(細切り)……1/2個
にんにく(みじん切り) ……1かけ
トマト(くし形切り)……1/2個

A
・アヒ アマリージョペースト……小さじ2(なければ入れなくてよい)
・ペルー醤油(醤油で代用可)……大さじ 2
・赤ワインビネガー……大さじ 2
・グラニュー糖……小さじ1 〜 2
・クミンパウダー……小さじ1
・塩……適量
・白こしょう……少々

コリアンダー (刻む) ……大さじ1
サラダ油(またはオリーブオイル)……大さじ1
ごはん……適量

作り方

  1. じゃがいもは、皮付きのまま1.5cm幅程度のくし形に切って水にさらし、水気を拭き取って180℃の油で素揚げする。
  2. 牛肉は1.5cm幅に切り(写真1)、塩、こしょう(ともに分量外)をふる。
  3. フライパンにサラダ油を入れて2を炒め(写真2)、焼き色がついたらいったん取り出す。
  4. 3のフライパンに赤玉ねぎとパプリカを入れ、にんにくとAを入れて炒める(写真3)。
  5. 赤ワインビネガーの酸味が飛んだら、1の半量と3、トマトを入れてさっと炒め合わせる(写真4)。仕上げにコリアンダーを散らす。
  6. 器にごはんを盛り、5と残してあった1の半量を添える。

口尾麻美 Asami Kuchio
料理研究家·フォトエッセイスト。料理教室「Amazigh」主宰。アパレル会社に勤務後、イタリア料理店を経て独立。世界を旅して料理や食材を味わい、各地で出合った料理を再現すべくレシピを研究する。『おはよう! アジアの朝ごはん』(誠文堂新光社)、『まだ知らない 台湾ローカル 旅とレシピ』、『はじめまして 電鍋レシピ』(共にグラフィック社)など著書多数。

text Miki Numata photo Yukako Hiramatsu recipe Asami Kuchio

本記事は雑誌料理王国2021年4月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2021年4月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。