ガレージライフということがしばしばクルマ好きの間でも自動車メディアの間でも話題になることがありますが、住宅事情の厳しいこの国で「自宅にガレージを持つ」というのは、場合によってはスーパーカーオーナーになるのに等しいくらいにハードルの高いことかと思います。

理想のガレージライフは夢のまた夢?

筆者の場合ガレージライフとまではいかないまでも、自宅の軒先でスバル360を露天でDIYレストアしてますが(最近はあまりの暑さに作業ペースが滞っています)幸い、自宅の敷地の形の関係で狭い家ながらも、5ナンバーセダンなら縦に2台並ぶ駐車スペースがあり(どちらかというとたまたま敷地内にクルマが2台分の駐車スペースとしてしか使わざるを得ないデッドスペースがあったという感じですが)まかりまりとも自宅で360cc軽自動車1台くらいはバラして組めるだけの場所があるだけまだ恵まれている方なのかもしれません。もっとも、屋根付きガレージではないため外した部品の保管場所に難儀してますが……

そもそもガレージライフ以前に、月ぎめ駐車場にファミリーカー1台がやっとで趣味車をいじるとか、愛車を並べて眺めるとか夢のまた夢という方も多いと思います。そんな方でも気分だけでも理想のガレージライフが味わえるのが様々なモデルカーではないでしょうか?一言でモデルカーといっても多種多様、完成品のダイキャストミニカーから、プラモデル、果ては自分の好きな車種がモデル化されてないと、フルスクラッチする人までいます。

モデルカーの良い所はなんといっても、スーパーカーでもヴィンテージカーでもレーシングカーでも果ては、映画やドラマの劇用車まで、本来ならまず手に入らないであろう車種を手元に置いておけるということではないでしょうか。もちろん今は免許がないけど免許を取ったら乗りたいクルマ、購入に向けてまさに今、購入資金の貯金に励んでいるクルマのモデルカーを手元に置いておくというのも努力の励みになると思います。

モデルカーのそれぞれの楽しみ方

モデルカーの楽しみ方は人それぞれ、とりあえず買ってきたモデルカーを机の上に置いておくというのもいいかもしれません。むしろ既に最近の缶コーヒーのおまけミニカーを職場の机の上に並べているという方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。


▲お目汚しで申し訳ありません、筆者の散らかった机の上で必ず目に入るところにいる1/64京商ミニカーコレクションシリーズのトヨタ2000GT

特に職場の何気ない場所にお気に入りのクルマのミニカーがさりげなくあるとやっぱり仕事もはかどるというのは筆者だけではないと思います。


▲こちらはヨーデルの1/72スケールリアル-Xシリーズ(残念ながらこのメーカーは倒産してしまったそうです)自分の愛車がモデル化されてる場合、同一スケールで揃えればこんな並びにすることも可能です

1/72〜1/64(大まかにいうとトミカサイズ)のモデルカーであれば、数百円から高い物でも2,000円〜3,000円ほど、大体1,000円前後で、日本ではタカラトミーのトミーテックがトミカリミテッドヴィンテージ(http://www.tomytec.co.jp/minicar/lineup/tlv/index.html)というシリーズで、主に1960〜1970年代の国産車(中には有名なTVドラマの劇用車のコラボ商品も)を中心に1/64スケールでラインナップしています。海外にも様々なメーカーがあり、デスクトップで箱庭的なガレージライフを手軽に楽しむには最高のラインナップだと思います。


▲自分の愛車がモデル化されるとついつい手を出したくなるのが食玩ミニカーやトミカ・チョロQ、価格も数百円〜千円ほどなのでついつい気軽に買ってるうちに戸棚や机の引き出しの中がとんでもないことになっていたなんてことも……


▲カノカレかふぇのマスターのコレクションは圧巻でした(空スペースがあるということはこれからも増える可能性が?)

おすすめのモデルカーのスケール

でも、本格的にモデルカーを楽しみたいと思ったら、時折カレントライフ上にも出てくる1/43スケールモデルカーでしょう。先日の記事のとおり昨今の価格の高騰が少々つらいところではありますが、1/43スケールはモデルカーの標準規格でありトミカサイズと違ってバックミラーやモール、オーナメント類等より細かいディテールでも再現されていて、それほど場所を取らないという絶妙なスケールです。ちなみに、1/43スケールというのは元々Oゲージサイズの鉄道模型が1/43.5スケールでOゲージサイズの鉄道模型のレイアウトのアクセサリーから配置したものだそうで、モデルカーの標準サイズの一つの1/87スケールも実はHOゲージ(ハーフオーゲージ)サイズの鉄道模型のアクセサリーなんだそうです。

話が逸れましたが、1/43スケールは古くからの標準規格だけに、それこそ絶版品まで入れたら途方もない数の車種がリリースされています。ということは、ネットオークションやモデルカー専門店をこまめに探していれば、かなりマニアックな車種でもお目当ての車種が見つかるかも知れません。筆者はモデルカーのコレクションまで手を出したらもうキリがないので、自分の愛車、もしくはいつか愛車にしてみたいクルマ、自宅のクルマもしくはかつて自宅にあったクルマにちなんだ車種に限定しているのですが、それでもキリがありません。


▲自分の愛車(セリカLB、スバル360)と、幼少期に亡父が乗っていたX30/40系マークⅡ。マークⅡとスバル360はグレードと色が違いますが、机の上で自分の愛車や場合によっては歴代の愛車(将来の愛車も?)を並べることが出来ます


▲勿論、オールドメルセデスへのあこがれが昂じてネットオークションで見つけて買ってしまいました。ちなみにマルーンの170Vはメルセデスベンツの販売店でのみしか入手できなかったカラーだそうです

最近は価格的には割高になってしまったもののレジンモデルによる少数生産という方向にシフトしているため「まさかモデル化されるなんてありえないだろう」と思っていたマイナー車がモデル化される可能性も十分ありうる話です。通常、モデル化されるのはスポーツカーや高級車、レーシングカー等の花形の人気車種ですが、もしかしたら読者の皆様が休日にご家族を乗せているミニバンや仕事で使っている営業車がモデル化される可能性も十分ありうる話かもしれません。


▲分冊百科の1/43モデルカーですが過去に世界のタクシーのシリーズで日本のタクシーというテーマでクラウンコンフォートがモデル化されて、一部のセダンマニアが騒然となったことがあります

モデルカーのキングオブホビーといえば?

そして、モデルカーのキングオブホビーといえばやっぱりプラモデルでしょうか。プラモデルというとどうしても、最低限、ニッパーとヤスリとピンセットといった工具類と接着剤に塗料と塗装用品と、少々ハードルは高いですが自分の愛車と同じ車種がキット化されていたら、手間さえ惜しまなければ自分の愛車のミニチュアモデルを作ることも可能、憧れのクルマを思い思いのカスタマイズをするなんてこともできます。

本当は自分で足回りをバラして好みのセッティングにしたり、ネットオークションや通販で買ったエアロを自分で塗装したり加工したりして組み付けるサンデーメカニックをやってみたいけど、場所も技術も無いという人でもプラモデルなら成形と塗装さえ覚えればなんとでもなります。

プラモデルって難しいんじゃないの?といわれたら難しいですが、手間を惜しまず、のんびり時間をかけて、1日1個部品を塗装してくっつけるというペースで焦らず始めればOK。実は筆者もモデラーと名乗りつつ実際は1台のキットを作るのに何週間、酷いと何か月もほったらかしては部品1個作ってというのを繰り返して、完成までに半年以上(最長記録は1年半)かけてしまうこともしばしばあります。


▲勿論「自分の愛車レプリカ」は私も作りました

ただしセリカLBは現在、初期型の5本テールは販売されておらず、アオシマ製の3本テールの後期型をベースに3か月ほどかけて改造したものです。


▲こちらは現在製作中の初期型TE25カローラ1400SR

本来はこのキットは後期型TE27型カローラレビンなのですが、ボンネットを初期型ボンネットに成形しなおして、グリルをスクラッチビルドしてオーバーフェンダーを切り落としてノーマルのホイールアーチにしました。プラモデルというと大抵は上級グレードやスポーツグレード等のフラッグシップモデルがモデル化されるのですが、あえて他のグレードや年式違いに改造してしまうという楽しみ方もあります。


▲デスクトップのトヨタ博物館(と、来館者駐車場の私の愛車)

ロールスロイスは同一スケールの完成品ダイキャストミニカーでトヨタ博物館の所蔵車両とは色違い(トヨタ博物館のロールスロイスは赤で、このダイキャストミニカーはノリタケの森クラシックカーフェスティバルの記事で言及したシルヴァーゴーストの商標の由来になった12号車)ですが、赤いフォードT型と黒いトヨダAA型はトヨタ博物館の所蔵車両をイメージして、デスクトップのガレージならなぬ、デスクトップのトヨタ博物館を再現しました。


▲またも、トヨタ博物館ネタで失礼します

これは、プラモデルに関係なく、完成品のモデルカーでもそうですが、ある程度工作の能力に自信が出てきたらジオラマ製作というのもいいかもしれません。筆者はジオラマ製作は最近始めたばかりでまだまだですが、スーパーカーでサーキットを疾走しているとかクラシックカーでレトロな街並みをドライブするとか、むしろガレージライフでなはなく憧れのカーライフそのものをデスクトップで再現できます。

モデルカーのガレージライフはいかがでしょうか

この何年かのプラモデル業界はリアル志向で初心者が置いてけぼり状態だった部分は否めないのですが、最近は塗装済みキットやアオシマからは1/32スケールでトヨタプリウスとスズキハスラーの接着剤・塗装不要のキットのリリースのアナウンスがあるなど、初心者向けのキットもあります。

もしこれから、プラモデル製作を始めてみたいと思った方、一番簡単な方法はアマゾン、楽天市場等のネット通販ですが最近は家電量販店のホビーコーナーでも売っているため、昔の模型専門店のような店に入る時の敷居の高さのようなものはなく(中には話しかけづらいちょっと偏屈な店主が居る薄暗くて狭い店舗にプラモが積み上げられた店が減ってしまって味気ないという人もいますが……)最低限なにが必要かは店員さんに聞けば気軽に教えてもらえます。また、最近はブログやSNSでプロ、アマ問わず様々なモデラーの方が(中には模型雑誌に寄稿、作例を納めているその道では有名なプロも)工具、塗装や製作の方法を公開していたりするので、そういったものを参考にするのもいいかもしれません。

さて、デスクトップでも堪能できるモデルカーのガレージライフはいかがでしたでしょうか。でも、本物のクルマを買う事を考えれば、維持費もガソリン代も税金もを気にすることなく憧れのクルマがお小遣い程度の金額で手に入ると思って目につくまま買っていったら、気が付いたら月末にとんでもない請求が来てしまっていた……なんてことにならないようくれぐれもご注意を。(はい、先月、先々月と請求書を見て血の気が引いたのは筆者であるこの私です)

[ライター・カメラ/鈴木修一郎]