昨年11月末に行われたイベントのなかに、大磯で行われた湘南ヒストリックカークラブイベント(以後SHCC)というものがあります。このクラブイベントはもう30年以上も行われている老舗イベント中の老舗イベントです。そしてこのイベントはボク(きもだ)が長くお邪魔させていただいているイベントでもあり、多くのカーイラストを描かせていただいている場所でもあります。

■第63回湘南ヒストリックカークラブジムカーナと謎のレプリカ




SHCCは毎年春先と秋口に行われ会場である大磯ロングビーチ駐車場にてジムカーナ大会を開催しております。参加資格は1969年以前に生産された車両で国産外車は問いません。また一部主催者が認めた車両も参加が可能となっております。また会場内にはオートジャンブルも併設され、珍品逸品が並べられてマニアの間でさまざまな取引がされていました。



■激走する旧車たちジムカーナ会場に響き渡るスキール音




ジムカーナとは決められたコースをいかに早く間違えずに走り切るかを競いあうタイムアタックの競技です。ただし、この会場ではパイロンと呼ばれる工事現場で見られる三角コーンしか目印はありません。それを目印にドライバーはコースを走っていきます。中にはひとつのパイロンの周りを1周したりと、テクニックが要求される場面も多々あり、1台1台で走ることもあって見ごたえのある競技になっています。この日も国産旧車やクラシックミニなどの車両はじめ戦前の車両までもが参加。およそ普段はお目にかかることのない車両たちまでが本気の走りを見せてくれました。





■大磯に謎のレプリカ現る!




会場の駐車場の奥まで歩を進めるとグレーの車体が佇んでいました。この車両のシルエットお好きな方ならすぐに気が付くと思います。Gr.B時代の怪物マシンフォードRS200です。

フォードRS200とはWRCラリー選手権に出場するためにグループB規定に沿うように製作されたマシンであり同時代の車両にはアウデイクワトロやランチアデルタS4などがあります。ですが本物ではありません。レプリカ、それもまだ製作途中のモノです。これはいったい何事でしょう?

この車両の制作を手掛けているのは千葉にある「ノーチラススポーツカーズ」という会社。普段はオリジナルのシャーシや失われたボディパネルの制作などを手掛ける知る人ぞ知る会社でもあります。こちらの代表でもある古川氏にお話を伺ってみました。

こちらのレプリカフォードRS200は英国でキットとして販売されていたそうです。見た瞬間割とすぐに制作できそうだなと感じたので仕入れたそうなのですが、届くととんでもないズレや歪みがあったりと予想に反して大変な問題児だったそうです (ちなみに海外のプラモデルなんかも反りや歪みがあるのはよく知られています) 。

また、ご自身のこだわり等も相まって当初は半年で完成予定が1年以上たった現在ようやくここまでの形になったそうです。制作にあたりミニカーの取り寄せや実際のオリジナルRS200のオーナーの下に足を運び、細かなところまで調べながらの制作を続けているとのこと。それでもベース車との整合性を測るためにはあえて無理にはこだわらずに使い勝手も大事に制作しているとのことです。

■謎のレプリカ車の気になる正体は…?




気になるベース車両なのですが、これはトヨタのMR-S。基本は同じミドシップの車両です。ちなみに英国でのこのキットの販売名は“MRS200”の名前で出されていたそうです。名前からも想像できるようにもちろんMR-Sに合うようにつくられています。実はMR-Sはリアフェンダーも構造上外しやすく(溶接3か所くらいで止まっているそうです)制作には手間も少ないそうです。もっともAピラー(フロントガラス周辺の柱)周りはそこに合わせて調整しているので歪み等の修正が大変だったとのこと。



実走行までこぎつけたレプリカフォードRS200。完成して再びこの大磯に現れてくれるのを楽しみに絵描きは旅を続けます。

■湘南ヒストリックカークラブ(SHCC)
・URL:https://shcc.info/
・Facebookページ:https://www.facebook.com/SHCC.jpn/

■Nautilus Sports Cars(ノーチラススポーツカーズ)
・メール:nautilus380gt@yahoo.co.jp
・URL:http://nautilus-cars.com/
・Facebookページ:https://www.facebook.com/nautilussportscars/

[ライター・撮影/きもだ こよし]