山陽高ハンドボール部がインターハイ県予選を兼ねた県高校総体で初めて男女そろって頂点に立ち、8月5日から福島で開かれる全国大会へ駒を進めた。

 2012年、28年ぶり男子が復活。同時に前年から男女共学になったことから女子も誕生。監督には日本リーグの広島メイプルレッズで史上初の7連覇に貢献するなど活躍、その間、日本代表の主将も務めた青戸あかね氏が教職につき就任した。

 大学院時代に広島大のコーチを務めた経験はあるが、指揮官は初めて。現役時代と同様、“モーレツ精神”で選手を鍛え、女子は翌13年秋の県新人大会で早くも初タイトル。就任前年からメイプルのコーチの傍ら県内の有望中学生をピックアップして準備を進めた効果の表れでもあった。

 以来、今年の高校総体まで県高校4大大会(県選手権、高校総体、新人大会、選抜大会県予選)16連勝、敵なしの進撃を続けている。

 一方、男子は、日本リーグ新人賞を獲得するなど審判としても活躍する佐々木皇介氏がその後、監督に就任したが、女子の華々しさに比べ、なかなか結果がついてこなかった。しかし、技術習得の傍ら、今も続くご飯を食べまくる真夏の“メシ合宿”で身体づくりに取り組むなど徐々に成果が表れ、昨年の県選手権で初タイトルをつかみ、初の男女優勝を達成した。

 復活以来、女子の背中を追い続けた男子。昨年逃したインターハイへの反省と雪辱を胸にハンド中心の生活に努め、今回、4度目の優勝と初の全国キップを手にし、常勝の女子に肩を並べた。

 女子の4年連続出場には及ばないが、有望な1年生も入部、選手層も厚くなった。佐々木監督は「やっと女子に追いつくことができた。平常心で戦い、ベスト16を目標に頑張りたい」と力を込める。

 初戦は男子が法隆寺国際(奈良)、女子は1回戦不戦勝で2回戦では強豪小松市立(石川)と清峰(長崎)の勝者との対戦。夢の全国男女デビューをかなえた山陽。今度は「アベック全国1勝」に挑戦する。

 早川 文司(はやかわ・ぶんじ)1937年、広島市中区生まれ。60年に中国新聞社入社。運動部でサッカー、ハンドボール、バレーボール、高校野球など主にアマチュアスポーツを担当。96年に同社を退社し、フリーライターとなる。日本サッカー協会75周年功労者表彰、日本ハンドボール協会60周年で感謝状を受ける。著書に「サンフレッチェ広島・奇跡のイレブン」など。