昨季最下位からの巻き返しを狙うバスケットボールB1広島に頼もしいポイントゲッターが加わった。強豪・川崎から移籍してきた辻直人選手(31)だ。長年、日本代表メンバーにも名を連ねており、その実力はBリーグでもトップレベル。「相手チームにとって脅威となるバスケットボールをしたい」とオフェンスの中心を担う。



 B1参戦2年目。初年度の最下位から逆襲を狙う広島の本気度を物語る補強となった。大きな期待を背負って入団した辻は「すごく新鮮。ルーキーシーズンのような気持ちでワクワクしている」と胸を躍らせた。自身の武器にはシュート力とチャンスメークを挙げ、「思う存分発揮してチームの勝利に貢献したい」と意気込んだ。

 昨季は川崎で全59試合に出場し、1試合平均22分13秒出場、9・1得点、3・2アシストを記録。正確な3点シュートに加え、ドリブルからの突破力も兼ね備えている。広島の印象には「インサイドが強力でリバウンドも強い」とし、「(外から)思い切ってシュートを打てるし、中に切れ込んでいった時もアシストしやすい。いろんな攻撃ができる」と早くも得点のイメージを描いている。

 大阪府出身で京都・洛南高から青学大に進み、12年に東芝(現川崎)入り。以降、9シーズン、強豪クラブの一員としてプレーしてきた。東京五輪の代表は落選したが、13年から日本代表にも毎年選出されてきた。家族は妻と2児。「妻が広島市出身。実家が近いので、安心してプレーできるというのはあります」と広島との縁もある。3点シュートの本数によって病院や児童養護施設に寄付する「スリーピース活動」を行うなど社会貢献活動に熱心で、広島でも続けていくつもりだ。

 岡崎GMは「広島が強豪クラブになるためには必要な選手」と説明。シューターとしての得点力、チャンスメークする能力を高く評価するとともに、「辻選手が入団した時の川崎は低迷期。そこから現在の強豪クラブに至るまでのさまざまな経験をクラブに還元してほしい」と、ロールモデル(お手本)として役割も期待した。

 新シーズンは10月2日に開幕する。辻は「まずはプレーオフ進出が目標。個人としても今までのキャリアで一番いい成績を残したい」と新天地に懸ける決意を語った。「野球やサッカーが盛り上がる広島の地で、バスケットもそこに続いていきたい。会場を沸かせるようなスリーポイント(シュート)やアシストを見せたい」と気持ちを高ぶらせた。



 辻直人(つじ・なおと)1989年9月8日生まれ。大阪府出身。身長185センチ、体重82キロ。ポジションはシューティングガード。洛南高、青学大を経て12年に東芝(現川崎)に入団。今季広島に移籍。