広島県の高校野球秋季大会が24日、開幕する(組み合わせ抽選会は20日)。上位4校が秋季中国大会に出場でき、来春のセンバツ出場を懸けた戦いが幕を開ける。今夏の甲子園に出場した盈進は、地区予選を突破。ナインは「共に」を合言葉に2季連続の甲子園を目指す。昨年のセンバツに出場した広陵、広島商など強豪校も、上位進出をうかがう。

 威勢のいい声が響き渡る。活気に包まれたグラウンド。今夏の甲子園に48年ぶりに出場した盈進は、新チームになって約1カ月が経過した。来たる秋季大会に向けて佐藤康彦監督(48)は「基本に返って、最少失点で何とかいくしかないですね」と見通しを語った。

 甲子園に出場した旧チームのレギュラーは全員が3年生。ベンチ入りした下級生は神垣玲旺内野手(2年)と清水羚冴捕手(2年)の2人だけだった。

 だからこそ、課題は下級生の経験値。佐藤監督は夏休み明けに3年生全員を集めて、練習のサポートを要望した。「この子たち(下級生)の最大の財産は、平日いつでもどこでも、あの甲子園メンバーがここにいるということ」。他校にはない唯一無二の“戦力”も生かしながらチーム力を高めていく。

 主将に就任した清水は「“共に”がモットー。共に栄える共栄、共に闘う共闘。2年生は人数が少ないので、切磋琢磨(せっさたくま)していかないと県大会、中国大会を勝って春のセンバツに出られない。“共に”という言葉を常に皆で言い合っています」。2年生は2人のマネジャーを入れて計20人。個々が刺激し合って秋の大会に挑む構えだ。

 対抗馬の筆頭は、2年連続のセンバツを目指す広陵。広陵は夏の県大会で優勝候補の大本命ながら3回戦で敗退した。旧チームから4番を打つ真鍋慧内野手(2年)を含め、経験豊富な2年生たちが顔をそろえているのも強みだろう。

 いずれも夏4強だった広島商、近大福山も上位を狙える実力校。夏は決勝まで進むも、あと一歩で戴冠を逃した尾道や、安定した強さを誇る呉、夏の県大会では2回戦で姿を消した広島新庄なども、虎視たんたんと上位を狙う。

 夏は盈進を含め、4強入りした3校が、県内東部の学校だった。果たして秋の勢力図に変化はあるか。来春センバツに向けた重要な資料となる秋季大会で各校がしのぎを削る。

 ◆盈進 学校創立1904(明治37)年の私立校。野球部創部は1921(大正10)年。甲子園出場は春はなく、夏は3度。主なOBは江草仁貴(阪神コーチ)ら。所在地は福山市千田町千田487の4。