【五輪に愛され続けた男・野村忠宏28】(中編)

 人類最強の人はアテネの新種目、女子レスリングで日本勢が金メダルを量産する様子に「感銘した」と称賛。「なぜ五輪に?仕事ですか」と聞くと「解説はしている。しかしそれだけではない」と続けた。

 「世界中あらゆる国から、人種、選手がここを目指す奇跡ともいえる場所だ。五輪をこうして外から観て改めていろいろと発見できる」

 前人未到の3連覇を果たし、4連覇に挑戦した偉大な選手であり、格闘家である2人に、くしくも出場していない五輪会場で話を聞くのも特別な経験だ。

 「(五輪選考会の全日本選抜)体重別選手権で負けてからずっと考えて来ました。自分の柔道はもう通用しないんだろうか、と。五輪で、もしかするとそういう諦めをつけたかったのかもしれませんね」