建設機器や鉱山設備を製造する北朝鮮屈指の重要工場で爆発事故が起き、多くの死傷者が出ている。平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

事故が起きたのは12月19日の午後。楽元(ラグォン)機械連合企業所で爆発が発生、労働者5人が死亡し、10人が負傷した。情報筋は、この20年来で最悪の事故だとし、爆発の規模については工場が全焼するほどではなかったものの、多くの設備が損傷したと説明した。

広大な敷地には、精密加工、一般機械、油圧器具、減速機、シリンダーなど複数の工場があるが、爆発が起きた正確な位置はわかっておらず、また、原因についても情報筋は触れていない。

他の事例から考えると、ありえる原因としては、独自技術の開発を急かされ、準備が整っていないのに実験を行ったことや、国家経済発展5カ年計画の初年度の計画(ノルマ)を達成するために、機械に過負荷がかかるほどの無茶な操業をしていたことなどが挙げられる。

質や安全よりもスピードを重要視する「速度戦」や、技術水準が低いのに、部品などの国産化を強いる「自力更生」など、現場の声より思想や上からの命令を重要視する、北朝鮮の経済構造そのものが、事故をもたらしているのだ。

原因はどこにあれ、人命を奪い、機械を損傷させた責任は誰かが負わなければならず、情報筋は、誰かが責任を取らされて辞めさせられることになると見ている。

既に、朝鮮労働党の工場内の書記と責任班長2人が撤職(解任)されており、イルクン(幹部)としての資格がないとして、他の機関に飛ばされてヒラ労働者として厳しい肉体労働を強いられることになると思われる。