以前は対北朝鮮貿易で潤っていた中国遼寧省の丹東。過去2年以上にわたる北朝鮮のコロナ鎖国により貿易がストップし、活気はすっかり失われていたが、最近になって、貿易業者が活発に動き始めているという。デイリーNKの中国の情報筋が伝えた。

今月に入ってから、北朝鮮の貿易会社からの注文が増えて、中国の貿易業者は久々に忙しく動いている。注文品の多くは建設資材だ。中でも、住宅の窓に使われるアルミを大量注文する会社が多いとのことだ。

北朝鮮の首都・平壌では現在、住宅建設プロジェクト「平壌市5万世帯住宅建設構想」が進められ、現在は和盛(ファソン)地区での住宅1万戸建設が活発に行われている。また、地方でも住宅建設が行われており、アルミサッシの需要が非常に高まっている。

ただ、高強度アルミニウム合金は各施設の遠心分離機の部品としても使われることから、国連安全保障理事会の対北朝鮮禁輸品目に含まれている。中国税関によるチェックは細かく、業者も厳しい処罰を恐れ、神経を尖らせている。

また、鉄鋼などの制裁品目を注文する北朝鮮の貿易会社もあるが、貿易再開直後に摘発されれば問題が大きくなるため、中国の業者はかなり注意深くなっている。

一方、輸入品の輸送に必要な国際貨物列車の運行だが、今年4月29日以降運行を中止している。平安北道(ピョンアンブクト)の貿易機関の幹部は、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に、今月9日に運行を再開する予定だったが、大雨警報発令に伴い15日以降に延期されたと述べている。

しかし、貨物列車の運行再開に当たって、中央から下されるはずの防疫・通関指針や列車編成表などは今のところ、下されていないと伝えられている。

運行再開後、貨物は新義州(シニジュ)の北東郊外の義州(ウィジュ)の飛行場にある、大規模な防疫施設である「国家西部物流総合処理場」に留め置かれ、消毒などが行わると見られている。しかし先日の大雨で周辺の線路が流失、現在復旧作業が行われていると、デイリーNKの内部情報筋が伝えている。

この情報筋は、今のところ貨物列車の運行再開指示はないが、工事が終わればすぐに再開されるだろうと述べている。