岡部峻太は5勝を挙げ、ハーラートップタイで前期を折り返した。だが、5月はペースを崩している。

 4連勝のあと、対徳島前期7回戦(11日、JAバンク徳島)で危険球退場。続く対香川前期8回戦(19日、レクザム)で2者連続本塁打を浴び、2敗目を喫した。

 変化球の精度が悪い。ストライクを取ろうとして、逆に腕が振れていない。

 「『落ちてったな……』という部分はありましたね。制球に苦しんでるっていう意識が、そのままマウンドに出たんじゃないかなと思って。大胆さがなかった」

 さらに7月の台湾遠征、対綺麗珊瑚戦(16日、台東第一球場)でもカーブでストライクが取れず、高めに浮いたストレートを打ち込まれた。9失点して敗れた後のミーティングでは、重苦しい空気が流れている。

 「言いにくいんですけど、監督、コーチが話しているなかで泣いてしまって。すごく悔しくて……」

 宿舎に戻ると山越吉洋コーチ(元阪急ほか)に呼ばれた。西武・炭谷銀仁朗の登場曲である2曲「ザクセル」「負けてたまるか」(歌・佐々木清次)を聞いてみろと勧められた。

 「絶対にいいことあるから。いまつらいけど、お前なら大丈夫だからって言われて。頑張ろうっていう気持ちになりましたね」

 高校時代から「オレならできる!」と自分に言い聞かせてきた。毎日、気付いたことを書き込む野球ノートがある。登板前日の夜には、必ずノートにその言葉を書き記す。

 8月最初の登板となった対香川後期1回戦(4日、高知)。序盤のピンチを最少失点でしのぐ粘りの投球を見せた。8回を投げ2失点、5つの三振を奪いハーラー単独トップとなる6勝目を手にしている。

 「ストレートがストライク先行できた。台湾で入らなかったカーブを開き直って投げることができて、空振りが取れたり、ストライクを入れられたので、良かったなと思ってます」

 後期はマウンドで堂々とする。ストレートで抑える。空振りを取る。そんなスタイルを最後まで貫き通したい。「投げる試合は全部勝ちたい」とほえた。(スポーツライター・高田博史)