【J2徳島】柿谷12年ぶり復帰「一番点取りたい」
駆け付けた約1500人のサポーターへの第一声は「皆さん、ただいま」だった。アスティとくしまで3年ぶりに有観客で行われた新体制発表会。12年ぶりにヴォルティスカラーのユニホームに身を包んだ柿谷は、ひときわ大きな拍手で温かく迎えられた。
「帰ってこられたことを本当にうれしく思っています」とやさしい笑みを浮かべた。続けて「今年一年終わった時に『本当に帰ってきてくれてありがとう』と皆さんから言ってもらえるようにしっかり頑張りたい」と覚悟を示した。
16歳だった2006年にC大阪でプロ選手としてのキャリアをスタートさせたが、09〜11年に徳島へ期限付き移籍。当時主将の倉貫や美濃部監督らの影響を受け、「実際にプロになったのはこっちに来てから」と振り返る。「死にかけていた俺を救ってくれたし、最後のチャンスをくれたチーム。そこではい上がった自分がいた。もう一度、このチームの力になりたい」と熱い思いを語った。
背番号は柿谷の代名詞でもある「8」に決定。「セレッソの8番の方が重いですよ」と笑いながらも「(徳島では)自分のものにするというより、若い選手につけたいと思ってもらえるような番号にできれば」と素直な思いを明かした。
徳島がJ1昇格を決めたシーズンは13年と20年。いずれもC大阪に戻っていた柿谷は「2度の昇格をテレビで見てうらやましかった。僕自身は苦い経験があるのでもう一度、皆さんと一緒にかなえたい」と意気込んだ。個人としては「FW登録の中で一番点を取りたい」と目標を掲げた。2023年、33歳になった柿谷が全身全霊のプレーで徳島の悲願を成就する。