NHK朝の連続テレビ小説「エール」に出演中の女優・入山法子(34)が、脇役ながらもちょっとした話題だ。「大正浪漫」風の容貌に目を留める視聴者が多いのだそうで、早速、本人に話を聞いた。

「朝ドラに出させて頂いてから、よく“夢二の美人画みたい”って言われるようになりました。鏡で絵と自分を見比べてみたら、“ウン、確かに似てる”って。夢二の絵はとても好きなので嬉しいです」

 竹久夢二は明治中期から昭和初期にかけて多くの美人画を残した。独特の画風から「大正期の浮世絵師」とも呼ばれるが、夢二が描く、うりざね顔にタレ気味の離れた目が印象的な女性たちは、たしかに入山とどこか共通点が。

「彼女らを『夢二式美人』とも呼ぶらしいんです。それに似ているなんて、光栄と言うしかないです」

 夢二は大正4年に、未完成ながら「カフェーの女」という油絵を残している。奇しくも入山が演じるのは、東京のカフェーで働く女給の希穂子という役柄だ。

「福島県出身の希穂子は、職場でかつての恋人と再会するなど、切ない恋愛を経験します。本心は胸の奥に秘め、いつも相手を立てる優しさと芯の強さをあわせ持った女性。実際の私とは違うところもありますが、台本を読んですぐに、ぜひ演じたいと思いました」

 とはいえ、スタジオでは試行錯誤の連続とか。

「撮影のたび、演技の難しさを痛感しています。でも、先輩たちから学ぶことは本当に多いです。いまは演技を“ああしよう、こうしよう”と考えるのではなく、いかに自分を周囲に溶け込ませるかに神経を集中させています」

 女優業に専念してから今年で12年。目指すは、

「映画でもテレビドラマでも、“入山法子が出演しているから見よう”って思われる女優になることです」

 はんなりした雰囲気の中にも芯の強さが窺えるのは、やはり“夢二式”?

「週刊新潮」2020年7月2日号 掲載