フジテレビの午後の情報番組「直撃LIVE グッディ!」(平日13:45〜15:50)が9月いっぱいで終了する。報道番組を長年担当してきた安藤優子キャスター(61)と、俳優の高橋克実(59)という意外な組み合わせは、当初話題を呼んだが、5年半で幕を閉じることになった。そこで気になるのが、長年フジに貢献してきた安藤さんの処遇である。

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 フジにばかり出演しているせいもあって、安藤さんを同局の社員と思っている視聴者は少なくない。昔はテレビ朝日の「ニュースステーション」や「CNNデイウォッチ」で、リポーターも務めたフリーのキャスターである。民放プロデューサーは言う。

「とはいえ、フジの夕方の報道番組『FNNスーパータイム』に出演しはじめたのは87年のこと。以来、幸田シャーミンさんの後を受けて逸見政孝アナと共にMCとなり、94年からは深夜の『ニュースJAPAN』、2000年から15年までは夕方に戻って『FNNスーパーニュース』、そして『グッディ』と30年以上にわたりフジに出ていましたからね。フジの人と勘違いされる方がいても不思議ではありません」

 報道の安藤さんが、なぜ情報番組を担当することになったのか。

「10年まで年間視聴率三冠王を7年連続で続けたフジですが、この頃には勢いがなくなり、当時の亀山千広社長が大改革を行ったためです。その間、08年からは『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ/読売テレビ制作)が全国区で放送されて評判となり、13年4月に東海ローカルでスタートした『ゴゴスマ―GO GO!Smile!―』(CBC)も15年3月よりTBSでも放送されるようになった。それらにぶつける形で15年3月30日に『グッディ』はスタートした。ただ、『ミヤネ屋』も『ゴゴスマ』も、系列局の制作した番組です。万が一、数字が取れなくても、キー局にとっては痛くもかゆくもない。一方、『グッディ』は自社制作で、週推定4000万円、年間にして20億円も使っていると言われています。それで数字も取れないから、元が取れないどころか、大赤字になっていると思いますね」(同)

 元を正せば、大改革が原因とも言えるが……。亀山社長といえば、「ロングバケーション」(96年:主演/木村拓哉)や「踊る大捜査線」(97年:主演/織田裕二)など数多くのヒット作を飛ばしたプロデューサーとして知られる。

「13年に社長に抜擢され、『笑っていいとも!』などフジを代表する長寿番組を終了させ、14年から『バイキング』が始まり、15年には、安藤さんが携わった『スーパーニュース』や『ニュースJAPAN』を終了させる一方で、『グッディ』をスタートさせました。16年には13時枠に放送されていた『ごきげんよう』(13:00〜)、『真珠夫人』や『牡丹と薔薇』などで知られる“昼ドラ”(13:30〜)を打ち切り、前後の『バイキング』と『グッディ』をそれぞれ延長して連続で放送することに。そればかりではなく、“ライブのフジテレビ”をキャッチフレーズにして、早朝4時から夜19時まで15時間連続で生放送を行ったんです」(同)

 勢いのなくなったフジ社員を鼓舞するための改革だったのだろう。

「他局から見ても、大丈夫なのかと心配になるような大改革でしたが、案の定、上手くいきませんでした。タイミングの悪いことに、フジ局アナの顔だったカトパン(加藤綾子)も、亀山社長の必死の引き留めにも拘わらず、17年3月に退社。かえってフジの劣勢を印象づける形となり、彼も同年6月に退任することになりました」

功労者2人を無下にはできず

 さて、10月以降のフジは、「グッディ」の前番組「バイキング」を午後2時45分までの約3時間枠に拡大。その後、再放送枠を挟んで夕方の報道ワイド番組『Live News it!(以下、イット!)』(16:50〜19:00)へと繋ぐ番組編成を検討していると報じられている。そうなると、再送総枠が2時間もできてしまうが……。

「業界の常識から言えば、『イット!』のスタート時間を1時間前倒しにして、『news every.』(日テレ)や『Nスタ』(TBS)と並べるはずです。しかし、ただですら数字の取れていない番組をライバルと同じ開始時間にしたら、さらに厳しくなることは目に見えています」(同)

「イット!」の低視聴率については、これまでデイリー新潮でも報じてきた。

「本来なら、カトパンを降板させるという選択肢もあるでしょうが、現状ではありえない話です。そもそもフジはOBの女子に優しいことで知られています。元フジの局アナはたとえ退社しても、アナウンス室に行くと温かく迎えてくれる社風だそうです。それにカトパンだって、功労者ですから放り出すなんてことはしません。フリーとなった今でも、フジの顔といっていいほどです。入社翌年の09年にMCに抜擢された『ホンマでっか!?TV』は、今も明石家さんまさんとの名コンビで継続しています。彼女を冷遇すれば、さんまさんだって黙ってはいません」(同)

 そこで問題になってくるのが安藤さんの処遇だという。

「彼女は70歳まで現役を宣言していますし、長年の功労者であることに異論はないでしょう。上層部とだって通じています。彼女の現在の旦那さんは元フジのディレクターで、フジサンケイグループの子会社の社長ということもある。簡単に切ることはできないでしょう。適材適所で考えれば、彼女の落ち着く先は夕方のニュース。となると、今、カトパンがMCを務める『イット!』への移動も考えられます」(同)

 ならばカトパンはどこへ?

「安藤さんを夕方にするなら、カトパンを早朝に戻すのが理想でしょう。もともと、カトパンは主婦層よりも、サラリーマンが出社前に見る『めざましテレビ』(5:25〜8:00)で人気でしたからね。とはいえ、『めざまし』は好調ですから、あまり手を付けたくはないはず。一方、その後の『情報プレゼンター とくダネ!』(8:00〜9:50)は小倉智昭さんの高齢問題、さらにバナナマン設楽統の『ノンストップ!』(9:50〜11:30)は視聴率急落問題を抱えています。こちらも放ってはおけないでしょう。『グッディ』を終了させることを機に、意外な玉突き人事が起こるかもしれません」(同)

 いずれにせよ、フジは安藤さんもカトパンも、そう簡単には切ったりしないことだけは確かなようだ。

週刊新潮WEB取材班

2020年7月18日 掲載