テレビ朝日の開局60周年記念「24 JAPAN」(金曜23:15〜)の視聴率が良くない。世界的ヒット作のリメイクだが、当初より心配する声はあった。何しろ、主演の唐沢寿明(57)でさえ、「最大の危機。俺のキャリア史上、一番叩かれるんじゃないかな。もし他の人がやるなら、俺だって『できるわけないだろう!』って言ったね」とインタビューに答えていたほどである。その言葉通り、彼は最大のピンチを迎えている。

 ***

 10月9日にスタートした「24 JAPAN」は、初回こそ視聴率7・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)だったが、第2話は5・3%と2・4ポイント下げ、さらに第3話は4・5%にまで落ちた。ドラマスタッフは言う。

「60周年記念番組にしては、プライム帯にもカウントされない遅い時間の放送です。テレ朝も大型企画とぶち上げておきながら、実際のところは自信がなかったのかもしれません。ゴールデンやプライムでこの数字だったら、目も当てられませんからね。とはいえ、こんな遅い時間帯でコメディ的要素もなく、ひたすら事件に立ち向かうドラマで数字を取るのは難しいでしょう」

 唐沢にとっては、俳優生活40周年を迎えた記念の作品でもある。

還暦間近のキツさ

「彼自身、『24―TWENTY FOUR―』の大ファンで、企画をテレ朝に売り込んで、リメイクを実現させました。確かに数字は落ちているのですが、彼の熱演を見れば、責める人はいないのではないでしょうか」

 確かに、唐沢演じる獅堂現馬は、オリジナルのジャック・バウアー以上に熱い。

「ジャック・バウアーを演じたキーファー・サザーランド(53)は唐沢さんより少し年下ですが、『24』の第1シリーズが放送されたのは2001年のこと。彼が30代前半に演じた役を、唐沢は還暦間近で演じているわけです。アクションもあるのに、なかなか大変だと思います」

 その上、撮影は順調ではないという。

シリーズ化はない

「日本初の女性総理大臣候補(仲間由紀恵[41])の暗殺計画を阻止するため、極秘任務に当たる中、自分の娘が誘拐され、そちらも解決せねばならなくなった獅堂の24時間を、1話1時間、全24話で描くリアルタイムドラマが『24』です。言うまでもありませんが、リアルタイムだからと言って、1時間分を1時間で撮影しているわけではありません。しかもコロナ禍で、かなり遅れています。13日には第5話が放送されましたが、まだ現場では第10話あたりを撮影しているんです。本来ならば、年内に撮影を終わらせる予定だったのですが、来年2月くらいまでかかりそうです。若い頃からアクションをやってきた唐沢さんも、さすがに体力的にキツくなってきているようで、撮影が終わると顔色が相当悪くなっていることもあります。役どころもあって、本当に孤独と闘っている感じです」

 これまで唐沢は、「白い巨塔」(フジテレビ)や、ドイツの人気刑事ドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」(日本テレビ)、米国の法廷ドラマ「THE GOOD WIFE/グッドワイフ」(TBS)などのリメイクを成功させてきた。しかし、今回ばかりは……。

 撮影も含め、テコ入れ、放送回数の減少などは考えないのだろうか。

「リメイクするに当たり、登場人物など日本向けの設定にすることはできても、ストーリーはそのまま、全24話というのが放送の条件。台本は順調に上がっているのですが、コロナで撮影が進まないのが痛い。他の役者さんたちも、撮影が延びてスケジュール調整が大変だと思います。中でも唐沢さんは、台詞も多いし、大変です。現場でも、基本的にみんなと離れて一人でいることが多い。まさにジャック・バウアーのようです」

 オリジナル「24」はシーズン8まで放送されたが、日本版のシリーズ化はあるのだろうか。

「なかなか難しいでしょう。コロナ禍で、1クール12本ですら大変なのに、2クール24本で倍ですから。唐沢さんもまだ放送が始まる前のインタビューで『それはないでしょう。だって俺、おじいちゃんになっちゃうもん! もう限界です』と仰ってましたが、あながち冗談とも言えない感じでした」

 もともと唐沢は、しゃべりも得意だ。

「いずれは『24 JAPAN』がいかに大変だったたか、なんて話もしてくれるんじゃないでしょうか。ともあれ、ドラマはしっかり作り込まれていると思います。佐野史郎(65)さんの悪役ぶりはオリジナルを凌ぐという声もありますし、第5話に登場した時任勇気(29)が、実は時任三郎(62)の息子であることを告白するなど、話題性も出てきました。フジで放送中の『監察医 朝顔』では唐沢さんの妻である山口智子さん(56)と、時任の父・三郎さんが共演という偶然もありますし。放送終了後、唐沢さんのネタは増えているかもしれません」

週刊新潮WEB取材班

2020年11月20日 掲載