鳴り物入りでスタートした割には、最後まであまりパッとしなかった、有村架純(27)主演「姉ちゃんの恋人」(フジテレビ/関西テレビ)と、波瑠(29)主演「#リモラブ〜普通の恋は邪道〜」(日本テレビ)。12月8日の「姉ちゃん」は7・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)、9日の「リモラブ」は6・3%と視聴率もいまひとつ。それでも、業界では彼女たちの評価は高まっているという。

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 今季ドラマは「相棒」(テレビ朝日)は別格として、「監察医 朝顔」(フジ)の上野樹里(34)や「七人の秘書」(テレ朝)の木村文乃(33)など、30代前半女優の活躍が目立っている。次世代が、30代を目前にした有村、波瑠になるのだが、数字的にはいまひとつ。さらに下の世代である森七菜(19)主演「この恋あたためますか」(TBS)は二桁に乗りそうな勢いだ。民放プロデューサーは言う。

「森の演技はなかなかですが、20代前半までは一生懸命演じれば認めてもらえることが少なくありません。対して、20代後半というのは女優にとっては微妙な年頃で、シリアスなドラマを演じてもまだ若く見られるし、はっちゃけすぎると違和感がある。演者としての方向性を探る、大事な時期とも言えます」

カメラマン殺しの有村

 有村の「姉ちゃんの恋人」は、彼女が“肝っ玉姉ちゃん”を演じるホームコメディだ。

「脚本の岡田惠和氏が有村と組むのはこれで6本目。17年前期の朝ドラ『ひよっこ』(NHK)のヒロインがオーディションなしで彼女に決まったのは、岡田氏の熱望があったそうです。『姉ちゃん』も彼女とのタッグを望んで通った企画です。確かに視聴率はあまり上がっていませんが、有村の芝居力が上がったと業界での評価はかなり高いですよ。特にコメディもできるようになったと評価する声は多いです」

 有村には“カメラマン殺し”の異名があるという。

「可愛すぎるんですよ。そして、カメラ越しに見ると、何とも言えない色気があるらしいんです。それでカメラマンたちは、引きの画のハズなのに、無意識に寄ってしまうという。他の局のカメラマンからも聞く話ですので、相当なものです」

ボケる波瑠

「リモラブ」は仕事一筋の産業医の波瑠が、SNSを通して恋愛していくラブコメディだった。“コロナのある世界観を真っ正面から描く”という謳い文句で、出演者たちはみなマスク姿のため、これが鬱陶しいとの声もある。

「こちらも視聴率はそこそこですが、波瑠が演じる、仕事はできても家ではコンビニ弁当、酒飲みながらテレビを見るという姿に共感する女性も少なくないそうです。彼女もまたスタッフ受けがいいんですよ」

 波瑠はバラエティ勘があるという。

「番宣でも非常によく協力してくれますし、自分の立ち位置をよくわかっている。バラエティ番組ではボケたりもしますから、芸人はホントに好きになっちゃってます」

 10月20日、「秋の超特大さんま御殿!波瑠も人気者も大騒ぎ!激ヤバ家族大モメ祭」(日テレ)では、自身の鼻について「整形したってすごく言われる。“鼻いじった、鼻いじった”ってめっちゃ言われます」とネタにして、大いに明石家さんまの興味をさらっていた。

「波瑠は何といっても、『A-Studio』(TBS)のアシスタントとして、笑福亭鶴瓶さんに鍛えられていますからね」

 この世代の女優にはもう1人、実力者がいる。

「高畑充希(28)です。奇しくもこの3人はNHKの朝ドラ出身で、放送された時期も近い。15年後期の『あさが来た』で波瑠、続く16年前期『とと姉ちゃん』で高畑、半年おいて17年前期が『ひよっこ』の有村です。いずれもサービス精神があるので、バラエティスタッフのウケがいい。かつての長澤まさみ(33)、石原さとみ(33)、沢尻エリカ(34)のようなライバル関係になるかもしれません」

 演技力では、ミュージカルや映画、ドラマ、それもシリアスからコメディまで何でもありの高畑が頭ひとつリードというところだろうか。

「有村は舞台こそ少ないですが、コメディエンヌとしての才能が加わり、演技派として評価を高めています。2人とも日本アカデミー賞では新人俳優賞などを受賞しています。波瑠は今のところ、日本アカデミー賞には縁がありませんが、途切れなく芝居をしていますから、持ち前のバラエティ力とともに今後に期待というところでしょう」

 今年は高畑の連ドラはなかった。

「来年1月期には彼女が主演の医療ドラマ『にじいろカルテ』(テレ朝)がスタートします。この脚本が、岡田恵和氏なんです。有村推しの岡田氏と組んだ高畑がどんな演技をするかが楽しみです」

週刊新潮WEB取材班

2020年12月19日 掲載