仲野大賀(28)が2月12日の「A-Studio+」(TBS)に初めてゲスト出演した。正直言って派手ではないし、それほどイケメンというわけでもない太賀だが、このところ好感度がうなぎ登り。なぜなのか。

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 18年、仲野太賀(当時は太賀)は、「今日から俺は!!」(日本テレビ)で直情型でケンカは強いが要領の悪い番長・今井を演じて大いに顔を売った。昨年公開された映画版もヒットし、興行成績は『鬼滅の刃』に次ぐ2位(実写映画では1位)となった。

 昨年10月クールには、「この恋あたためますか」(TBS)に出演した。コンビニ運営会社社長の中村倫也と、スイーツ開発を任せられたコンビニバイトの森七菜との恋愛ドラマだ。彼が演じたのは、彼女に恋愛感情を抱きながらも結ばれず、スイーツ作りに寄り添う実に気立てのいい男だった。

“今日俺”とは打って変わった役柄だったが、民放プロデューサーも太鼓判を押す。

「“恋あた”で日本中の女子をときめかせました。ヤンキー役で当たった男がどんな演技を見せるかと思いましたが、等身大の優男を演じきりました。今年、ブレイク間違いなしです」

やっと出られた

 満を持して「A-Studio+」への出演である。もっとも仲野は、これまでゲストの二階堂ふみ(14年6月出演)、賀来賢人(17年12月出演)、間宮祥太朗(19年6月出演)、菅田将暉(19年7月出演)の親友として同番組の取材に答えている。ついにスタジオに登場したのだ。

「6年前から番組に協力してきたわけですからね、本人も『やっと出られたぁー』と感慨深げでした。この番組はMCの笑福亭鶴瓶師匠が、ゲストが親しい人に取材を行った上で、ゲストの素顔に迫るのが名物ですが、やはり話題にのぼったのは、50代以上には“チョロ”の名で通る、父で俳優の中野英雄さんでした」

 チョロとは、92年の大ヒットドラマ「愛という名のもとに」(フジテレビ)で中野が演じた倉田のあだ名である。証券会社の社員で上司からパワハラを受け、惚れたフィリピン人女性(ルビー・モレノ)に貢ぐため、顧客の金を横領。それを指摘した上司に対して傷害事件を起こして首つり自殺してしまうという役だった。

「ドラマを見ていた世代には、忘れられない役ですね。一方で中野さんは、元暴走族であり、Vシネマでのヤクザ役なども多い、強面でダーティーなイメージも強い、振り幅の大きな演技派です。ですから親子の関係については、必ず触れたくなるんでしょう」

親子の関係

 もっとも太賀は、“チョロ”の映像を見たことがないのだとか。

「驚きましたね。鶴瓶さんから『チョロの息子って言われたやろ』と振られると、『“チョロ元気?”みたいな。いやいやチョロ、知らないからって』と。タイミングが来たら、『愛という名のもとに』を見たいと言っていました」

 まるでキャラの違う親子、ひょっとして仲が悪いのか。

「むしろ逆みたいですね。番組では中野さんが、太賀に向け手紙を書いてきましたが、最後に鶴瓶さんが読み上げた文章は聞き応えがありました」

〈彼を初めてスクリーンで観た時、涙が止まらなくなりました。毎回、泣いていますが……。(俺は)悪役が多いし、ヤンチャナ親父で迷惑かけてごめんな。俺はショッカーだけど、お前は仮面ライダーになれよ。愛してるぜ!!〉

 おかげで視聴率7・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、世帯)は今期最高タイ記録だったそうだ。太賀は求めないかもしれないが、親子共演が見たい気も。

「面白い親子ですからね。今回、初めて彼らが親子だと知ったという声も出ているようですが、昨年11月には『ダウンタウンなう』(フジ)に太賀が出演し、中野さんをネタにしていました」

坂上忍:お父様は現役の反社会勢力の方ですよね。

太賀:違います! 全然、違います! そこは否定させてください!

松本人志:いくら否定されても、僕は信じないからね。

――と言いつつ、中野がかつて出演したバラエティの場面が流れる。芸能人の野球大会で、バッターに立った中野に対し、ピッチャーの山崎邦正(現・月亭方正)が死球。怒り狂った中野が山崎に突進して投げ倒すというものだった。

太賀:こんなことやってるから、ヤクザだヤクザだって言われるんですよ!

「本当に可愛がられたようですね。むしろ母のほうが厳しかったとも言っていました。ただ“太賀”から“仲野大賀”に改名したのは、中野さんのせいだと言っていました。そもそも親の七光りと言われないために、名字を付けずに太賀と名乗ったそうなのですが……」

太賀:溺愛のあまり、せっかく名字取ったのに、めちゃめちゃSNSで宣伝するんですよ、僕のことを。僕が作品に出る度に、「うちの息子が出てるからみんな観てください!」みたいな。

松本:すごいな。徹底してるね。

太賀:「ゆとりですがなにか」(日テレ)っていう作品をやった時に、親父がロケ地に行ってVシネに出られている俳優仲間と一緒に、「ゆとりですがなにか」のワンシーンのパロディを撮って、SNSに「ヤクザですがなにか」ってあげたんです。それ見た時に愕然として……。その後「ヤクザですがなにか」のVシネを作ろうとしたらしくて、乗っかってくんじゃあねえって話ですよ。何のために名字取ってんのかわかんないと思って。

――それで、名字を付けたのだとか。

「なんだかんだいっても、太賀は06年のデビューで芸歴は長く、すでに100本以上の作品に出演しています。『ゆとりですがなにか』では“ゆとりモンスター”と呼ばれる問題児を演じて、脚本の宮藤官九郎から絶賛され、業界でも注目されました。日曜劇場『仰げば尊し』(TBS)でも不良役を好演しました。そして、“今日俺”でさらに注目され、“恋あた”で本人にも重なる真面目なキャラが好感を持たれるようになった。ここへ来て父・中野のハチャメチャキャラもプラスになっています。すでにブレイクのお膳立ては十分できました」

デイリー新潮取材班

2021年2月24日 掲載