3月15日より「ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜」(TBS系列/CBCテレビ制作)が関西でも放送されるようになり、全国ネット化された。大阪出身の石井亮次アナ(43)としては故郷に錦を飾る形となった。これまで封印していた関西弁まで披露したが、なぜか地元での評判がよろしくない。

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「ゴゴスマ」は13年4月、“東海3県を徹底的に応援する”をコンセプトに東海ローカルの情報番組としてスタートした。番組は人気を呼び、15年4月からは東京エリアでも放送されるようになった。民放プロデューサーは言う。

「大阪の読売テレビ制作の『情報ライブ ミヤネ屋』を日本テレビが放送して、同時間帯では視聴率トップの大成功をしていましたからね。これに対抗する形で、TBSもローカル局制作の『ゴゴスマ』を放送するようになったんです。『ミヤネ屋』のいかにも押しの強い関西人といった雰囲気の宮根誠司(57)に対して、『ゴゴスマ』の石井アナは若くてスマートな優男。東京では当初、苦戦しましたが、徐々に数字を上げて、今年に入ってからは『ミヤネ屋』に勝つことが多くなっていました」

 満を持して、「ミヤネ屋」の本拠地である大阪へ乗り込んだわけだ。

「実は、宮根アナは島根県出身で、大阪に来たのは大学から。一方、石井アナは東大阪市出身で同志社大学を卒業しています。ですから、石井アナ自身、地元の関西で放送されることは感慨深いものだったと思います」

出ぇへんのかいっ!

 15日の放送では、関西人らしいノリも見せた。

石井:こんにちは、月曜日の「ゴゴスマ」です。今日から「ゴゴスマ」、関西地方の皆さまにもご覧いただくことになります。どうぞ、よろしくお願いします。

――と、冒頭の挨拶に始まり、第一報は桜の開花情報だった。

石井:このあと早速、大阪の桜が今、どんな状況なのか中継で伝えてもらいますが、まずは東京、昨日、桜の開花発表となりました。

――14日に5輪咲いた、東京の標本木である靖国神社の桜のVTRが流れる。

石井:じゃ、今日の標本木の様子はどうなのか。はい、ちょっと映像見ましょうか。こちらです……はい、出ますでしょうか……今日の東京の標本木、出ぇへんのかいっ!

――関西弁と同時に前のめりにコケてみせるサービスぶり。これを見逃さなかったのはゲストコメンテーターの東国原英夫だった。

東国原:オープニングの石井さんのトーク。いきなり、「出ぇへんのかーい!」っていうね、大阪弁で入るところがね、今日から大阪がネットに入りました、そういうのを気遣ってなのか、それとも計算高いのか。大阪出身ですよということをアピールするような、あーやっぱりね、大物だわ。

スタート1週間は全敗

 ところがこの日、「ゴゴスマ」の関西での視聴率(ビデオリサーチ調べ、関西地区・以下同)は個人2・4%(占拠率17・3%)、世帯4・9%。対して「ミヤネ屋」は個人3・2%(占拠率23・0%)、世帯6・8%とまるで歯が立たなかったのだ。

「初日くらい、ご祝儀で視聴率が上がってもいいのにと思いました。翌日以降の『ゴゴスマ』VS『ミヤネ屋』は、4・1%:8・3%、3・8%:5・7%、3・4%:7・1%、3・5%:6・1%と、ダブルスコアになった日もあったほど、1週間負けっぱなしでした」

 SNSにもこっぴどく書き込まれている。

《MBSちちんぷいぷいが終わって、めちゃくちゃ視聴率を落としてると思う だってゴゴスマって関西には合わない》

《ちちんぷいぷいの視聴者は関西の気分を求めてみんなが安心して楽しめる放送に取り組んでいました。コロナで番組がなくなって代わりに始まったのがゴゴスマですが、ミヤネ屋と同じ東京視聴率重視ワイドショーでとても見るに耐え難い内容で非常にネガティブになり気分が悪くなります。》

《見てみぃMBS、名古屋のしょーもないニュース番組で視聴率ガタ落ちで焦ったやろ 3月29日の4時前からアナウンサーも「ちちんぷいぷい」と同じで、多分また吉本の皆に助けてもらうんやろ 「4チャンてれび」が始まる言うとるやんけ やっぱ関西で「ちちんぷいぷい」は最強やったんや》

 MBSとは関西のTBS系列局・毎日放送のことで、関西の「ゴゴスマ」はこの局で放送されている。ところで“ちちんぷいぷい”ってなに?

「平日午後、つまり『ゴゴスマ』の前に放送されていた関西ローカルの生情報番組です。99年10月より、21年半も続いた人気番組でした。毎日放送の名物アナウンサー角淳一さん(76)の個性が際立った番組で、彼が後進に番組を譲ったあとも18年までは同時間帯でトップの視聴率を誇りました。昨年からはコロナ禍もあって報道系の情報番組が人気となり『ミヤネ屋』にトップの座は譲ったものの、常時5〜6%は取っていました」

『ゴゴスマ』に変わって、さらに数字を落としたことになる。

「生まれも育ちも大阪の角アナは、もともとラジオの『MBSヤングタウン』で笑福亭鶴光さんや石川優子さんとパーソナリティを務めました。今の50〜60代の世代は、毎週ラジオに齧り付いていた世代です。漫才のような掛け合いが絶妙でした。そして、深夜のローカルテレビ番組『夜はクネクネ』では、あのねのねの原田伸郎さんやデビューしたばかりのトミーズ雅さんと街を徘徊し、巷の人々との会話の当意即妙さで人気となりました。思えば、今流行のアポなし街歩き番組の元祖といっていいものでした。そんな角アナが50半ばでMCを務めたのが『ぷいぷい』でした。パネラーは吉本や松竹芸能中心の関西在住の芸人で固め、関西弁は当たり前。例え、東京のニュースであっても、話題は関西に寄せる、関西人の関西人による関西人のための情報ワイドショーでした」

 そこまで人気のあった番組の後釜となると、かなり難しそうだ。それにしても、大阪出身の石井アナが島根出身の宮根アナに負けるとは。

「関西人には東京の情報なんていりませんからね。MCはもちろん大阪弁でしゃべってもらいたい。『出ぇへんかい!』の一言では納得しませんし、むしろ逆効果だったかもしれません。石井アナが大阪出身であることは知っていても、大学卒業後に入社したのは名古屋のCBCです。『ゴゴスマ』が人気になると、そこを辞めて、現在は篠原涼子などが所属する芸能事務所JMEに。大阪を捨てて東京に媚びを売ったと思う人も少なくないのかもしれません。大阪で数字を取るのは難しいんです」

デイリー新潮取材班

2021年3月24日 掲載