まだまだ人気は衰え知らずということか。4月10日〜11日の「国内映画ランキング」(全国週末興行成績・興行通信社提供)が発表されたが、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は第4位にランクイン。累計で動員2869万人、興収396億円を突破し、“大台”の400億円突破が近づいている。

 言うまでもなく「鬼滅の刃」は、吾峠呼世晴さん原作で、大正時代を舞台に主人公が鬼と化した妹を人間に戻す方法を探すために戦う姿を描いた物語である。

 少年漫画誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて2016年から連載され、昨年5月に最終回を迎えたが、そこからさらにブームが過熱した。そして、ブームが盛り上がる中、昨年10月16日に劇場版映画が全国365館で公開され、前代未聞のすさまじい勢いで数字を伸ばしていったのだった。

 10月17日〜18日の同ランキングでは、土日2日間で動員251万人、興収33億5400万円という歴史的記録を打ち立て、初登場1位を獲得。初日から3日間の累計では動員342万人、興収46億円を突破したのだ。

「エヴァ」も勝てない

 ちなみに、現在大ヒット公開中の人気アニメ映画シリーズの最終章「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は、3月13日〜14日の同ランキングで初登場1位を獲得している。

 土日2日間で動員78万1000人、興収11億7700万円をあげ初日から7日間の累計では動員219万人、興収33億円を突破。かなりの集客ぶりではあるが、「鬼滅」には遠く及ばない。

「これまでの統計を見ても、『鬼滅』は公開初週以降、あり得ないペースで数字を伸ばし、昨年12月14日から21日の週に初めて週間の興行収入が10億円を割りました。ところが、同21日から年明けの1月4日までなんと35億円を稼ぎ出してしまった。年明けはさすがに勢いが衰えたものの、週間の興収で1億を割る週はありせんでした」(大手映画会社の宣伝部員)

 配給元の東宝が、興収が324億7889万5850円に到達したと発表したのは。昨年12月28日のこと。

 スタジオジブリ作品で2001年に公開されたアニメ映画「千と千尋の神隠し」の興収316・8億円を抜き、公開から73日で国内の歴代興収ランク1位の座を獲得したのだ。

 そして、今度は“不滅の大記録”となる400億円超えを達成しようとしている。これほど動員を伸ばした背景には、絶妙なタイミングでの入場者特典の配布が大きかったと言われる。

「これまで特典は計7回配布されています。最初は黙っていても客が入ったこともあり、第1弾を投入したのは公開から約1カ月後の昨年11月14日。以後、約2週間おきに第4弾まで投入した。熱烈なファンは特典を“コンプリート”したいはずなので、この期間中に最低4回は劇場に足を運んだと思われます。さらに、12月26日からは単価の高いMX4D/4DX上映の入場者特典として合計30万人に新たな特典を配布。年末に大きく数字を伸ばした要因になった。そして、400億超えが射程圏内に入った3月27日からと4月3日からは新たな特典を投入。遅くてもGW前の400億円超えは確実とみられています」(映画担当記者)

ソフトでも記録に期待

 すでに、6月16日にはBlu-ray&DVDが発売されることが発表済み。その発売前に公開が終了することになる。もっとも、それ以降も新たな記録達成が見込まれているという。

「一大ブームを巻き起こした14年公開のアニメ映画『アナと雪の女王』のBlu-ray Disc(以下BD)とDVDなどをセットにした『アナと雪の女王 MovieNNEX』は年間226・9万枚を売り上げ、アニメソフトの歴代売り上げ記録を持っています。アナ雪の興収をはるかに上回った『鬼滅』だけに、発売されれば、売り上げ記録も更新するでしょうね。

 そして、まだ放送局こそ発表されていませんが、アニメ版第2期の『遊郭編』が今年中に放送されることが決まっています。映画公開前後の昨年10月10日と17日、そして12月20日にフジテレビ系でアニメ版の特別編が放送され、視聴率は放送順に16・7%、15・4%、14.4 %(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しています。『遊郭編』はどこまで数字を伸ばすことやら…」(アニメ誌編集者)

 まだまだ“記録ラッシュ”が続きそうだ。

デイリー新潮編集部

2021年4月16日 掲載